「金持ちになりたい? なら節約から始めよ!」 お金に困らないための84のマネー術

暮らし

公開日:2019/1/12

『この1冊でお金に困らない! 節約ハック大百科』(松本博樹/KADOKAWA)

 お金持ちになりたい!! ――そう思っている人は少なくないはず。しかし、思いとは裏腹にお金持ちになれる人は少ない。お金持ちどころか、いつまで経っても預金残高ゼロから先に進めないという私のような人もいるだろう。

 では、お金持ちになるにはどうすればいいか? 「株を買う」「パチンコ・スロットに行く」「万馬券を…」「年末ジャンボ宝くじで夢を見る」と考えていてはいけないのはご存じの通り。どれも再現性は低く、失敗する可能性が極めて高いからだ。

 それでは再現性が高く、失敗する可能性が低い方法はどんな方法なのか。そう疑問に思った方にぜひ読んでいただきたいのが『この1冊でお金に困らない! 節約ハック大百科』(松本博樹/KADOKAWA)だ。

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 本書はタイトルにもある通り「節約」がテーマ。著者が会社を辞め、フリーランスとして働くようになってから実践した、再現性の高い節約術の数々が掲載されている。

 さらに、節約だけでなく、お金を増やすための資産運用についても言及している。つまり、節約という“守り”に加え、資産運用という“攻め”についても指南してくれているのだ。本稿では、すぐにマネできる節約術・貯金術をいくつか紹介したい。

■家賃・携帯電話代・電気代といった固定費は見直しを!

 節約を始めようとすると、食費や交際費などを削ろうと考えないだろうか。しかし食費を減らせば、食事にお金をかけない分、健康面が不安。交際費を減らせば、同僚や友人との縁が希薄になってしまうだろう。

 食費・交際費の節約はすぐに結果が出せる。しかし、その分「ガマンしている」というストレスがかかってしまう。そうなってしまえば、節約は長続きしないだろう。

 そこで著者は意外と見落としがちな家賃や携帯電話代、電気代といった固定費の削減を勧めている。

 一人暮らしであれば家賃は収入の20%以下、携帯電話は格安SIM、電気代はネットやガス会社の連携プランにするなど、1年間でかなりの節約が見込めるという。例えば、今の家賃よりも2万円安い物件に引っ越せば、1年間で24万円の節約に。

 なんとなく払ってしまっている固定費。この機会に見直してみよう!

■ATM手数料は払わない!

 24時間銀行口座からお金を引き出すことができるATM。年末年始の忘年会や旅行などで活用する機会が多いのではないだろうか。

 そこで気を付けたいのがATM手数料だ。「どうせ、200円とか300円くらいでしょ?」と思っているアナタは注意されたし。塵も積もれば山となる、という言葉があるように意外と侮れない。月にどれくらい手数料が引かれているか調べてみよう。

 手数料を払わないために押さえておきたいのが、ATM手数料がかからない銀行だ。ソニー銀行はセブン銀行のATMであれば無料、それ以外のイーネットやローソンでの引き出しは5回まで手数料がかからない。

 本書では、ほかにもお得な銀行を紹介しているので、チェックしてみよう。

■貯金をするなら“強制貯金”

 月の最後にお金が余ったら貯金しよう。そのように考え、失敗した人は数知れず…。もし、このように考えていて貯金ができているならば、この記事は読んでいないだろう。

 では、どうすれば貯金できるか。著者は給料が振り込まれた瞬間、普段使わない口座へ振り込んでしまうという。つまり、最後に余ったお金を貯金に回すのではなく、最初から金額を決め、貯金に回してしまうのだ。そして、残ったお金でやり繰りする。

 どうしてもお金に余裕があると、使ってしまいたくなるもの。最初に貯金に回して「すでに存在しないお金」と考えてしまえば、気持ちも楽になるだろう。

 本書は計84のテクニックを辞典のように紹介している。全てを熟読するのもいいが、気になったテクニックをチェックして少しずつ実践していくという使い方もおススメだ。

文=冴島友貴