もしかして「HSP」? 生きづらさを改善するためのコツ

暮らし

2019/2/12

『敏感すぎて生きづらい人のこころがラクになる方法』(長沼睦雄/永岡書店)

 いつも周囲の顔色が気になる。自分を押し出すなどもってのほか。周りの意見に流され続け、気がつけば、自分を見失っている気がする…。そんなストレスばかりの毎日を送る人は、もしかしたらHSP(Highly Sensitive Person)なのかもしれない。HSPとはアメリカの心理学者・エレイン・N・アーロン博士が1996年に提唱した概念で、「生まれつき、周囲の刺激に過剰に反応し、周囲から影響を受けやすい人」のこと。よくいえば、感受性が豊かで、共感力が高い人たちだが、ささいなことで傷つきやすいために、自己肯定感が低く、心身ともに不調をきたしやすいのが特徴だ。特に脳の自律神経中枢が刺激されやすく、他の人以上に頭痛、めまい、吐き気、だるさ、動悸といった自律神経症状が出やすい。そんな特徴を持つ人は全人口の20%、5人に1人もいるのだという。

 十勝むつみのクリニック院長で精神科医の長沼睦雄氏著『敏感すぎて生きづらい人のこころがラクになる方法』(永岡書店)は、そんなHSPの人のための必読本。日々つらい思いをしている人が、自らのことを深く理解し、ラクになるための、実践的なステップを紹介している。その中から、生きづらさを改善するための方法をいくつかご紹介するとしよう。

生きづらい環境から遠ざかろう

 刺激に敏感であるという気質は変えられるものではない。だが、それが原因で生じる「生きづらさ」は、環境を変えることで軽減できるだろう。まずは、生きづらさを感じる原因となっている環境を知り、そこから遠ざかる方法を考えてみよう。「嫌なものは嫌」「好きなものは好き」。それはすべて仕方のないことなのだ。頑張れない自分を責めるのではなく、自分には苦手な環境や状況があることを認め、そこを卒業して離れる自分を受け止めてあげよう。

マイナスを吐き出そう

 とはいえ、自分が何に悩み、苦しんでいるのか、自分でもよくわからないという人も多いのでは。そんな人にオススメなのが、マイナスを吐き出すことを毎日のルーティーンにすることだ。ノートを用意し、左ページは思いつくまま、どんなにひどい言葉でもいいから、正直に「感情の言葉」を書き連ねていく。そして、冷静になった後に、自分の書いた文章を通して読み返して、その感想を右ページに「思考の言葉」として記す。すると、自然と、自分の状況が客観視でき、対処法が見えてくるようになる。

自分を守ってくれる場をつくる

 住環境や職場環境を自分が過ごしやすいように改善することが生きづらさを軽減する一番の近道だが、簡単に変えられないものもあるだろう。そんな時は、心のなかにも安心で安全な居場所を作るとよい。好きなものに囲まれた自分の部屋、美しい森のなか、青い海を一望できるビーチ…。気分が悪くなった時には、心の休み場所を思い浮かべ、深呼吸をする。リラックスできる自分の方法を見つけるようにしよう。

 そのほかにも、この本には、HSPの人の生きづらさを改善する方法がたくさん載せられている。あなたの生きづらさもきっと軽減できるはず。この本で1つずつステップをこなしていけば、きっと明日は今日よりも少し晴れやかな気分で一日が過ごせるはずだ。

文=アサトーミナミ