「少年ジャンプ+」で今一番けしからん! 美人姉妹のドキドキ奉仕コメディ『早乙女姉妹は漫画のためなら!?』

マンガ

公開日:2019/2/9

『早乙女姉妹は漫画のためなら!?』(山本亮平/集英社)

『週刊少年ジャンプ』の漫画が読めるアプリ「少年ジャンプ+」。そこで今、読者からアツい需要を…じゃなくてアツい支持を得ている作品がある。『早乙女姉妹は漫画のためなら!?』(山本亮平/集英社)だ。

 主人公であり新人漫画家の早乙女モブユキ(16歳)は、『週刊少年ジャンプ』でラブコメ漫画「ラブロボ」を連載。しかし画力が欠けていたり、キャラの魅力を生み出せていなかったり、ジャンプ名物“無慈悲の打ち切り”に怯えながら必死に原稿に向かう。

 そんなモブユキをアシスタントとしてサポートするのが、高校生で姉の早乙女ノアン(18歳)と中学生で妹の早乙女カノン(14歳)だ。2人はモブユキのことが大好き。本作は人気漫画家になるべく四苦八苦するモブユキを、なぜかエッチな展開で応援する姉妹を描く作品だ。

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 ここまでの情報だと、よくあるエッチな姉妹モノ作品を思い浮かべるだろう。ところが本作は一味違う。エロ要素がありながら、それ以上に思わず吹き出すギャグ要素が半端ないのだ。

 たとえば原稿アップのためにモブユキが連日の徹夜作業で疲れ果てたとき。寝る前の風呂に入るモブユキのもとへ背中を流しにやってきたのが、姉のノアンだ。18歳とは思えない妖艶な色気を漂わせ、バスタオルでは隠し切れないほどの巨乳に、どうしても目を奪われる。モブユキの顔は真っ赤になる。きっと読者の顔も真っ赤だ。ページに穴が開くほど見つめてしまう展開に、「ここからどうなる?」とワクワクドキドキ胸が高まる。そしてノアンはこう言った。

漫画家の平均寿命って57歳なんだって…
普通の日本人より20歳以上早く死んじゃうんだよ…

 ノアン…なぜ今それを言うのか…。「なんなの? 疲れている心にトドメを刺したいの?」と、死んだ顔で突っ込むモブユキの暗い顔が悲しい。しかし辛いことの後には必ず良いことが待っている。痴女の疑いがあるノアンは、このあとモブユキと一緒に裸で湯船に入り、男の感情を爆発させる2つの爆弾をお湯にプカプカ浮かせる絶景を見せつける。その後モブユキがどうなったのかは本作で確認してほしい。

 姉のノアンの痴行に読者の喜びが増す一方で、妹のカノンもかなり奇怪な行動に走る。たとえばモブユキの新人担当編集者・瀧波レモンから仕事の電話がかかってきたとき。モブユキは姉妹にレモンのことを紹介していなかった。だから兄のスマホに表示される「瀧波レモン」を見たカノンは、「お兄ちゃんの携帯に…女の人から電話…!!?」とショックを受ける。その絶望した顔だけを見ると、地球滅亡を連想させるから不思議だ。

 そしてここから怒涛の展開を迎える。そもそもレモンはモブユキに原稿の修正をお願いしたかった。しかし今モブユキは外出中。そこで(なぜか代わりに)電話に出たカノンに「パンツを修正してください」と依頼。もちろんヒロインのパンツの話だ。しかし変態なカノンは「お兄ちゃんのパンツを修正???」と勘違いして激震が走る。

 赤面しながら兄のパンツを引っ張り出すと、なぜかドキドキし始めるカノン。「現状でも及第点はあるが、直したほうがより(読者を)興奮させられるかと」というレモンの説明を聞いて、胸の高鳴りを最高潮にしてカノンはこう叫んだ。

い…今のままでも十分!!!興奮!!!しちゃうでしょ!!!

 このように本作は姉妹モノのちょっとエッチな作品だが、それを凌駕する高いレベルの変態痴女を…おっと違う…ギャグを見せつけてくれる。

 それでは記事の最後に、先ほど登場したモブユキの新人担当編集者・瀧波レモン(23歳)のアブない行動を箇条書きでご紹介して終わりにしたい。

・モブユキと初顔合わせの場で、彼の目の前で趣味のエロ漫画を大量にぶちまける(それもキツイ姉妹モノ)
・趣味を受け入れたモブユキに感激したレモンは、感情が高ぶって自身の巨乳を触らせ、結果的に打ち合わせ場所であるファミレスを出禁になる
・打ち合わせのため初めて早乙女家を訪れた際、ノアンがモブユキを抱きしめてよしよしする姿を目撃し、うらやましくて鼻血を流す
・興奮が抑えきれなくなったレモンは早乙女家のトイレで○○○○をして賢者モードに

 ちなみに瀧波レモンは、本作で一、二を争う超人気キャラクター。「少年ジャンプ+」にある作品コメント欄では「レモン回は神回」と言わしめるほど。その変態痴女的狂いっぷりは誰にも止められない。

 以上、男性読者のみなさんに本作がいかに役に立つかを…いかん女性にドン引きされる…いかに魅力があるかをお伝えした。今一番攻めているジャンプラブコメ、ぜひ読んで堪能してほしい。

文=いのうえゆきひろ