就活に学歴・外見フィルターはある? 絶対に内定を得たい人のための攻略法

ビジネス

更新日:2019/2/13

『就職活動が面白いほどうまくいく 確実内定』(トイアンナ/KADOKAWA)

 2020年3月に卒業する学生たちは、そろそろ就職活動に本腰を入れ始めている。今の就活事情に明るくないという人は、「選考の解禁は6月からでは?」と思うかもしれない。だが、2月ともなれば、外資系・ベンチャー企業の本選考が始まり、日系大手企業もインターンで学生を囲い込む時期だ。もう勝負は始まっているのである。

 就活のいちばんのむずかしさは、“攻略法が開示されていない”ところだろう。受験勉強であれば、各科目の参考書や、志望校別の過去問などが十分にあり、努力の方向性も明確だ。それに対して、就活は、「やりたいことは何か」「自分の強みは何か」といった簡単に答えの出ない問いに向き合う必要がある。さらに、「面接室に入るときのノックは○回」などのウソか本当かわからない“都市伝説”までも蔓延し、毎年学生たちを惑わせる。

 本書『就職活動が面白いほどうまくいく 確実内定』(トイアンナ/KADOKAWA)は、そんな学生たちにとって、心強い味方になるだろう。著者のトイアンナさんは、新卒でP&Gジャパンのマーケティング部門(倍率1000倍以上だそう)に合格し、学生時代から就職就活情報サイト「外資就活ドットコム」や「ワンキャリア」での執筆経験も持つ才媛。彼女は、就活を「正解のあるゲーム」だと語り、志望動機から当日の服装にいたるまで、就活のあらゆる場面の“攻略法”を解説する。本稿では、その一部を紹介しよう。

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■学歴・外見によるフィルターは本当にある? その中で戦うためには?

 学歴や外見によるフィルターは、どんな就活生でも気になるポイントだろう。著者は、これらは確実に存在していると断言する(先日、就活を終えた筆者の認識も同じだ)。重要なのは、「自分はどの企業なら学歴フィルターを潜り抜けられるか?」を意識することである。それを確かめるためには、大学の進学実績を確認すればよいという。かつて先輩が内定している企業であれば、学歴だけで落とされることはないだろう。

 外見についても同様だ。広告代理店、美容業界、アパレル業界など、特定の業界ではしばしば“顔採用”が行われているという。筆者も、某IT企業の説明会に参加した際、人事の女性たちがあまりにもキレイ(本当にモデルみたいなのだ!)で衝撃を受けたことがある。

 どうしても行きたい業界や企業があるのなら、OBOG訪問などを通じて外見をどれくらい重視するのかを事前に知っておきたい。そうすれば、同じ業界の中でも顔採用をしなそうな企業を選んだり、あるいはエステや美容に時間やお金をかけて挑戦したりする…のようにターゲットに対して適切な戦略をとることができる。

 どの企業の人事も「ウチは学歴・外見を選考基準にしています」と公言はしないはずだ。就活では、企業も、そして学生も“本音”と“建前”をうまく使い分ける。その中で、しばしば本質的でないことや、理不尽に思えることも起こるかもしれない。だが、それを嘆くだけでは現状は変わらない。自分が志望する企業の内定を勝ち取るためには、企業の“建前”の裏側にある“本音”をくみ取り、自分が企業で役に立つことをアピールする必要がある。本書は、そんなゲームの攻略法を“建前”抜きで語ってくれる1冊だ。

文=中川 凌