恋愛を楽しみたい…のになぜ泥沼に!? 苦しい恋愛に答えはあるのか、メンヘラホイホイ男子に訊く

恋愛・結婚

公開日:2019/2/14

『嫌いになれるまで好きでいたいし、自分のことも好きになりたい』(ニャン/KADOKAWA)

“変わってくれない人に期待しても無駄だよ。疲れるだけ”

――裏切られ続ける恋に苦しんでいたとき、Twitter上で筆者の目に飛び込んできた2行の言葉。このたった25文字で心がすっと軽くなり、執着心が剥がれ落ちていくような気がした。それが、65万以上ものフォロワーから熱い支持を受けているニャンさんを知ったきっかけだ。

 自称、恋愛童貞メンヘラホイホイ男子というニャンさんはTwitter上に投稿した切ない片想いツイートが女性たちの共感を呼び、瞬く間に人気となったインフルエンサー。2018年に初出版した『好きな人を忘れる方法があるなら教えてくれよ』(KADOKAWA)は、恋愛に悩むすべての女子の処方薬となった。

 そしてこの度、第2弾となる『嫌いになれるまで好きでいたいし、自分のことも好きになりたい』(KADOKAWA)を刊行。本書は、生きづらい世の中でもがいているすべての人に勇気を与えてくれる1冊。本稿ではニャンさんの想いが詰まった言葉をいくつか取り上げながら、“絶対的正解”がない世界で生き抜いていく方法を考えてみたい。

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■自分を好きでいられる恋愛をしよう

「楽しい恋愛をしたい」…それは誰もが思うこと。しかし、自分が相手にのめり込むほど、悲しい恋愛になってしまうことは多い。読者の中にも、好きな相手から都合よく使われたり、連絡を待ち続けたりするのが日課になってしまった方はいるはずだ。

 こんな風に相手を優先する恋愛をしていると、“好かれる自分”でいることが何より大切なことのように思えてきてしまう。だが、その恋愛で自分は何を得られるのか、少し考えてみてほしい。

“「誰を好きか」も大事だけど、「誰といる時の自分が好きか」も大事”

 ニャンさんのこの言葉は、積み重ねてきた悲しい日々を見つめ直す引き金となる。相手の顔や性格がどれだけドストライクでも、経済力があっても、相手に釣り合うように自分が無理をしてしまう恋だと、ネガディブな感情が込み上げてきやすい。ネガティブな想いは心を醜くし、「自分が嫌い」という想いを生み出すこともある。

 涙と自己嫌悪にまみれた恋愛ほど抜け出すことは難しい。だが、少しずつ自分を大切にする瞬間を増やしていけたら、悲しい恋にブレーキをかけることもできるかもしれない。

「背伸びをせず、等身大で同じ景色を見ることができる人」…いま苦しい恋に涙している人は、そんな人を探す勇気を得てほしい。

■人生の「正解」は自分で作る

 10代の頃に本書と出逢いたかった! …ニャンさんの言葉を噛みしめていると、つくづくそう思わされる。中でも特に心に刺さったのが、迷える背中を押してくれるこの言葉。

“やりたいことをやろうとすると周りから反対されるけど、選んだ道を自分で「正解」にすればいい”

 今でこそインフルエンサーとして活躍しているニャンさんだが、SNSで生きていくことを決めたときには、両親から猛反対されたそう。「夢を追いかけるなら、せめて大学を出てからにしなさい」という両親の言葉に愛情を感じつつも、「今しかない」と思ったため、ニャンさんは上京を決意。自分の好きなことを仕事にしながら、生きていくことを選んだ。

 そんな経験をしてきたからこそ、人生の選択に悩む若者には奥深いエールを送っている。

“その選んだ道を「正解」にするのか「間違い」にするのかは選んだあとの自分次第。”

 現在はフリーランスやユーチューバーなど、多様で新しい働き方が広まりつつある。しかし、どの道を選んでも苦しいことや辛いことはある。それを肝に銘じながら、自分が心惹かれた生き方が「正解」になるように精一杯努力する。そんな強さが私たちには必要だ。

 人生の成功は、他人が与えてくれるものではなく、自分が生み出すものだということに気付けたら、自分で自分を幸せにしてあげることもできるはず。そうした経験は、きっと自信や幸せに繋がっていく。進路や就職で不安や迷いを感じている方は、枠に捉われすぎず、「自分が何をしたいのか」をじっくり考えてみてほしい。

 生きづらい世界でも、もがいている人に寄り添ってくれるニャンさんの言葉は明日を乗り切る活力になる。そして本書には、「自信がない私」を受け入れてくれる温かさがある。

文=古川諭香