妻や彼女が勝手に決めた“謎ルール”にマジギレ寸前? 理解不能な女のトリセツ

恋愛・結婚

公開日:2019/2/14

『女の取扱説明書』(姫野友美/ SBクリエイティブ)

「女って何考えているのか、全然わからない…」男性なら、誰でも一度はこんな気持ちを抱いたことがあるのでは?

 力になりたいと思いアドバイスをしたら怒られてしまったり、SNS映えするスポットばかりに行きたがったりする恋人の姿を見ていると、“女”という生き物がますます不思議に思えてくる。既婚者男性の中には、奥さんから一方的に「家で守らないといけない“謎のルール”」を設けられ、窮屈な思いをしている方もいるのではないだろうか。

 こうした「自分を困らせる女」をどう扱えばいいのか、分かりやすく教えてくれるのが『女の取扱説明書』(姫野友美/ SBクリエイティブ)だ。本書は医学や行動学、栄養学、心理学、脳科学など、あらゆる専門知識を総動員し、女性の言動を徹底的に解明。「?マーク」だらけになってしまう男性に、無用なトラブルを避けるための解決策を伝授してくれる。

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 女性の行動の裏に隠された本音を知れば「女ってかわいい生き物だな」と、広い心でパートナーを見ることができるようになるだろう。

■妻や彼女が記念日のうっかり忘れにキレるワケは?

 大切な記念日をうっかり忘れ、妻や彼女に怒られてしまった…。こんなうっかりミスをしたことがある男性は意外に多いはず。女性は付き合った記念日や結婚記念日以外にも、2人の間で起きた楽しい記念日や悲しい記念も細かくインプットしているため、男性は「そんなことあったっけ…?」と“記憶にございません状態”になってしまうことも…。

 実は、こうした男女の記憶力の差は、脳に違いがあるため見られるものだという。女性は恋をすると、記憶力などの認知機能を高めてくれる「エストロゲン」が大量に分泌されるようになり、記憶力が高くなるそうだ。それと併せて、恋人と過ごした大切な時間を思い返し、快感ホルモンのドーパミンも分泌されるので、彼氏や夫が記念日を忘れていると、「私のことなんてどうでもいいんだ!?」と思ってしまう。

 対して男性は、オスとしての習性により、済んだことは過去のものとして記憶を上書きしていく。そのため、悪気がなくても記念日の優先順位が女性よりも下がってしまうのだ。

 こうした違いを補うには、スマホのリマインダー機能などを使い、あらかじめ記念日を忘れないようにしておくのがおすすめ。「記念日にはサプライズをしなければ…」と考えてしまう男性は多いかもしれないが、大切な人が覚えていてくれるだけでも、女性の心は満たされる。女性が記念日にこだわるのは、あなたのことが大好きな証拠でもある。男性もその気持ちに応えられるよう、努力をしていこう。

■お小遣いアップの交渉を成功させるには?

 日本では3組に1組の夫婦が離婚している。筆者の周りでは熟年離婚だけでなく、マイホームを建てたにもかかわらず、結婚して数年で離婚してしまうケースも多くなってきた。しかし、男女の思考の違いをあらかじめ理解していれば、離婚を回避することはできるそうだ。

 例えば、幸せな家庭を築くには、お金に対する価値観が重要となる。既婚男性の中には自分のお小遣いが減額されるのに、妻の化粧品代が生活費の予算として毎月残されていることに不公平な思いや不信感を抱えている方もいるだろう。

 だが、女性はシビアな損得計算をしているので、夫の気づかないところでプチプラやファストファッションの安価なアイテムを上手く取り入れ、帳尻を合わせていることが多い。また、手に入る過程も楽しみたいという気持ちが強いので、仮に予算オーバーでお目当てのものが買えなかったとしても、「お金に余裕が出たら買おう」と、期待度を高めるのも女性ならではだそう。

 夫は、自分のお小遣いを減らされたからといって、妻の出費も一方的に抑えないようにしよう。なぜなら、女性は出費の主導権を握りたい思いが強く、経済的に不自由だと感じると、うつ状態になってしまうこともあるからだ。そのため、既婚者男性は出費を管理するという切り口でなく、自分の気持ちを上手に伝えることで、お小遣いアップを狙っていこう。

 もし、あなたが上司という立場で、お小遣いの範囲内では食事代がまかなえないのならば、毎月上手くやりくりしてくれている妻に感謝の気持ちを伝えつつ、「時には部下たちを労ってあげたい」という思いを伝えてみてほしい。すると、妻は夫の社会的地位や男らしさを感じ、優越感が刺激され、財布の紐が緩みやすくなる。

 お金に関する価値観の違いが離婚に繋がることも多いからこそ、お互いの気持ちを確認し合い、不満がないような使い方をしていこう。

 女性目線で書かれた本書には、目からウロコな「女のホンネ」が盛りだくさんだ。男女の思考の違いを詳しく知ることができるので、男性だけでなく、パートナーとの関係に悩んでいる女性にもおすすめしたい。

「自分を困らせる言動」には必ず理由がある。そう気づくことができれば、夫婦・恋人関係はもっと円滑になるはずだ。

文=古川諭香