“おしゃべりクッキング”のベスト版だけに、ほんとうに作りたいものしか載ってない…! 人気No.1レシピ「じゃがいもとチーズのおやき」【作ってみた】

食・料理

公開日:2019/3/5

『上沼恵美子のおしゃべりクッキング 日本一の絶品おかず』(ABCテレビ、辻調理師専門学校/学研プラス)

 毎週月曜日~金曜日の昼に魅力的なレシピを届けてくれるTV番組『上沼恵美子のおしゃべりクッキング』。上沼恵美子さんと辻調理師専門学校の先生方がタッグを組み、家庭で作れる、それでいて本格仕様の料理を分かりやすく解説してくれる本番組は、毎日の料理作りに悩む主婦に大人気です!

『上沼恵美子のおしゃべりクッキング 日本一の絶品おかず』(ABCテレビ、辻調理師専門学校/学研プラス)は、2011年のテレビテキスト創刊号から7年間に紹介された約1800品の中から、読者アンケートを集計し、特に人気の高かった100品を集めたベストレシピ集です。

「超人気のおかずベスト10」をはじめ、上沼さんが選んだベスト3や料理を担当している辻調理専門学校の先生の選ぶオススメレシピ、日本料理・西洋料理・中国料理とジャンルごとの「ベスト30」など、番組ファンとしてもレシピ本としても楽しめる作りになっています。レシピ説明も、ベストレシピ集とは思えないほど詳しく、写真もとっても豊富です。今回は、本書の中でも特にランキング上位の気になるレシピを中心に、実際に3点ほど作ってみようと思います!

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■「じゃがいもとチーズのおやき」(P.10~P.11)

 1つめは、本書に掲載されているレシピで最も人気が高かったという「じゃがいもとチーズのおやき」。「おやき」という名前ですが、西洋料理の一品です。茹でて皮をむいたじゃがいもをボウルの中で軽くつぶし、炒めた玉ねぎとベーコン、ピザ用チーズ、パルメザンチーズ、塩コショウを加えて混ぜ合わせます。あとはフライパンに油をひいてこれを均一になるように敷き詰め、中火で両面こんがり焼いて、切り分けてベビーリーフと盛り付ければ完成。

 じゃがいもとベーコン、玉ねぎの旨みに2種類のチーズが加わり、濃厚なジャーマンポテトのような味わい。表面はカリッと、中はとろっとしていて、この食感のギャップがたまりません……っ! ささっと作れてこのクオリティは、1位になるのも納得。じゃがいもが余った時にも非常に重宝しそうな一品です。

■「ふわふわシーフードカツ」(P.16~P.17)

 2つめは、第4位に選ばれた「ふわふわシーフードカツ」。材料は、海老、はんぺん、いかの刺身、刻んだセロリとバジル、にんにく、塩コショウ。これらを混ぜ合わせ、形を整えてからパン粉をつけます。それをフライパンで揚げ焼きし、とんかつソースとカレー粉を混ぜたものをかければ完成です。

 海老とイカ、バジル、セロリとちょっと変わった組み合わせが気になって作ってみましたが、思った以上に整った、洗練された味わいに仕上がって驚きました! はんぺん効果で食感もふわっふわ! すべての食材がいかされ、旨味たっぷりの1品になりました。

■「春の炊き込みご飯」(P.32~P.33)

 最後は、「日本料理」のレシピで1位に輝いた「春の炊き込みご飯」。炊飯器に洗った米と油揚げを入れ、だし汁、みりん、塩、薄口しょうゆで作った合わせだしを加えます。そこへ炒めた桜エビ、たけのこ、グリーンピースを加えたら、あとは炊くだけで完成です。

 炊きあがりが近づくと、桜えびの香ばしい香りがあたりに漂ってきて、食欲をそそります。 これも炊き込みご飯の魅力の1つ。えびとたけのこのだしをふんだんに吸ったご飯は、口に運ぶとふわっと、なのにしっかりと味が口いっぱいに広がります。和食で1位に輝いただけあって、「味わって食べる」ことの楽しさを強く感じました。

 どのレシピにもプロならではのワザが詰まっていて、「おしゃべりクッキング」の質の高さを実感できるものばかり。普段使い慣れている食材も、ちょっとした工夫やコツでこんなにもおいしくなるのかと驚きました。今回紹介したのはランキング上位のものばかりですが、ベスト集だけあってレシピ本に含まれがちな“数増やしレシピ”は1つもなく、すべてが「こういうのほしかった!」「食べてみたい!」というレシピで構成されています!

 普段あまり凝った料理をしない、レシピ本を見てもうまく作れない…という人も、この『上沼恵美子のおしゃべりクッキング 日本一の絶品おかず』の通りに作れば、おいしく出来ちゃうことウケアイです!

調理・文=きこなび(月乃雫)