夜な夜な拒まれ傷つく夫へ送る「妻の本音」。セックスレス対策は日々の行いから?

恋愛・結婚

更新日:2020/8/4

『夫とは、したくない。 セックスレスな妻の本音』(二松まゆみ/ブックマン社)

 男女の愛を確かめ合うには、やはりセックスは欠かせない。しかし、恋人同士であった頃のトキメキなどどこへやら、長年連れ添った夫婦ともなるとセックスレスに夫と妻のどちらかが悩んでいるという声も少なくない。

 各家庭の事情にもよるだろうが、本稿で取り上げてみたいのは「夫側の悩み」。どれほど寝床で迫ってみても、妻から避けられると嘆く男性たちに紹介したい1冊が『夫とは、したくない。 セックスレスな妻の本音』(二松まゆみ/ブックマン社)だ。妻側の赤裸々な本音も語られる本書では、ケース別の対処法も紹介されている。

■セックスレスの始まりは夫婦別室から。しかし、対策はある

 家庭内別居とはいわないまでも、ある日妻から「一緒の部屋で寝たくない」と告げられるのは、セックスレス問題の始まりだという。

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 本書にある東京ガス都市生活研究所のアンケートによれば、その理由は「イビキがうるさい」「エアコンの快適温度が違う」「夫が深夜番組を見るのでうるさくて眠れない」などさまざま。生活パターンの微妙なズレが、円満な夫婦生活を妨げる要因になりかねないという。

 しかし、妻と寝床を共にできないというピンチは、チャンスに変えられる可能性もある。日頃は別室で寝ているからこそ、例えば、旅行先という日常から離れた空間で「抱き合って眠る」だけでも愛を取り戻せる場合もある。たまには「今度ラブホテルへ行ってみない?」と勇気を出して一声かけるのも、久しぶりに関係を取り戻す機会につながるはずだ。

■日頃からのスキンシップが、セックスレス予防に役立つ

 今日は何だか妻がやけに色っぽく見えてきて、後ろから抱きついたものの「何するのよ!」なんて拒否された日には、ついついやけ酒にでも走りたくなりそうなものである。

 日頃からのスキンシップを絶やさないというのは、セックスレスを予防するために一番簡単な方法だと本書は解説する。しかし、注意してほしいのはそのタイミングだ。特に、ホルモンバランスの影響で、出産直後の女性は夫に触られることへ嫌悪感をいだきやすいので、そんなときはしばらく様子をみるのも得策である。

 薄々、関係が冷え切っていると感じるならば、適度な距離感を保ちながらのスキンシップを日常生活に取り入れてみてほしい。

■妻にそっと“ローション”を差し出してみるのもアリ

 妻の中には愛情と関係なく、「そもそも、したくない」と考える人もいるという。ある意味では究極の一言であるが、いくつかの理由が本書では紹介されている。

 なかでも目立つのは「身体がついていかない。痛い。怖い。濡れない」など、身体と脳が拒否してしまう場合。一度、婦人科で検診を受けることをすすめている本書であるが、もしそこで問題がないようであれば、ローションを使って対策するというのも有効な方法だという。

 できれば妻から「ねえ、可愛いから一度コレ使ってみたいわ」なんて提案されるのが本望であるが、勇気を出して夫から差し出してみるというのも、身体的な問題はもちろん、気分を盛り上げるためにも試してみる価値はありそうだ。

 セックスが必ずしも夫婦生活に必要かといえば、そうでないかもしれない。しかし、セックスレスを悩みに挙げる夫婦が多いのも事実である。円満な夫婦生活を再び手にするために、本書を頼りに勇気を出して妻を誘ってみるというのもぜひ意識しておいてほしいところである。

文=カネコシュウヘイ