高橋一生×川口春奈 W主演映画『九月の恋と出会うまで』のあまりにも切ない展開から目 が離せなくなる!

エンタメ

2019/3/8

『九月の恋と出会うまで』(松尾由美/双葉文庫)

 この春、高橋一生×川口春奈 W主演映画に、心がときめかされることは間違いない。映画『九月の恋と出会うまで』は、時空を超えた奇跡のファンタジーラブストーリー。「運命の人が僕じゃなくても、僕はあなたを守りたい」。男の人からこれほど強く思われたら、どんなに幸せなことだろう。女子必見、デートで観たい映画がこの春、多くの人を魅了するだろう。

 原作は、松尾由美氏の『九月の恋と出会うまで』(双葉文庫)。書店員が選んだもう一度読みたい文庫恋愛部門第1位を獲得した小説だ。

 主人公は、写真を撮るのが趣味のOL・北村志織。芸術を趣味に持つ人が集う不思議なマンションに引っ越してきた志織は、ある夜、自室の壁の穴から「一年後の今日」を生きているという男の声を聞く。自身の名を「シラノ」というその声は、「自分を助けてほしい」と志織に懇願する。「一年後の未来からの声」に頼まれた通りに、マンションの隣人である平野という男の尾行をする志織。だが、ある事件を境に声は聞こえなくなり…。平野と初めて話をするも、その声は「シラノ」を名乗る「未来の声」とは違う声?「未来の声」の意図に気づいた平野は志織の身に危険が迫っていることに気づく。

 この小説はラブストーリーであり、ミステリーでもある。前半は、平野を尾行することに何の意味があるのかと「未来の声」の謎を解明していくような気持ちにさせられるし、後半は、志織をめぐる恋愛模様に胸が締め付けられる。志織の身に何が起きているのかと、想像が強く掻き立てられる。

 そして、映画では、小説の世界観がより立体的に鮮やかに眼前に現れるのだ。特に、映画では、恋愛映画初主演だという高橋一生演じる平野の姿に惹きつけられる。平野という役柄に一番説得力を持たせられる役者は高橋一生なのだろう。志織が尾行することになる平野は、イケメンなのに、誰に対してもへどもどした雰囲気。高橋は小説で描かれていたこの平野の独特の雰囲気を見事に演じきる。観客は、寝癖でクシャクシャの頭の高橋を川口春奈演じる志織とともに尾行しながら、その頼りなげな姿に思わずクスッとさせられる。そして、志織と話すようになり、彼女を助けたいと奔走する平野を待ち受けるあまりにも切ない展開から目が離せなくなる。

「男はみんな奇跡を起こしたいと思ってる。好きになった女の人のために」

 原作と映画ではラストシーンが異なる。だが、どちらの作品にも圧倒させられる。触れれば、すぐにでも恋がしたくなってしまうこのラブストーリーは、あなたの心を揺さぶるはずだ。

文=アサトーミナミ