「言ってはいけない」シリーズの著者・橘玲が教える、幸せになるための「人生攻略法」

暮らし

2019/3/18

『人生は攻略できる お金と仕事と幸せの授業』(橘玲/ポプラ社)

 恋愛シミュレーションゲームをしながら「人生にも攻略本があればいいのに」と思ったことがある。分岐点に立ったとき、てっとりばやく正解を教えてほしい。せめて分岐先で何が起きるのかある程度教えてくれるのがフェアってもんじゃないだろうか? 

 だが、現実にはこれを読めばオールオッケー、なんてものは存在しない。だから我々は、少しでも正解に近づくために本を読む。その一冊として最適なのが『人生は攻略できる お金と仕事と幸せの授業』(橘玲/ポプラ社)だ。攻略本ではないが、攻略するための知識とコツを教えてくれる。

 努力は必ず報われるわけじゃない、見た目なんて問題じゃない、など、幸せになるために直視すべき現実を綴ったベストセラー「言ってはいけない」シリーズ(『言ってはいけない 残酷すぎる真実』『もっと言ってはいけない』)で知られる著者。

 本書でも提唱するのは「可能性は無限大だが、年をとると減っていく」「友だちは排他的な集団である」「得意でないことをどれほど頑張っても目立てない」など耳に痛い言葉が並ぶ。

 だが、闇雲に不安を煽り立てているわけじゃない。きれいごとでコーティングされた世界で無意味に苦しむよりも、現実を直視したうえで正しく努力し幸せになるすべを伝授したい、という姿勢はこれまでの著作と同じだ。

 そのひとつが「スピリチュアルの法則」。なにも神に祈れというのではない。心の奥底で自分が感知している「自分らしさ」のことである。表面上、自覚している自分らしさは、子どもの頃からの友達関係を通じてつくりあげられたキャラクターだ。これが無意識の自分と反したとき人は居心地の悪さを感じるし、「やればできるはずなのに」とどれだけ言われても努力できないのは、それが自分のスピリチュアルに反しているからだ。得意でないことを頑張っても目立てない、というのは裏返せば、人は好きなことしか圧倒的努力を費やせないということでもある。生きるためには我慢が必要なのではなく、生きるためにこそ自分の「好き」に従う必要があるのだ。

 人生はロールプレイングゲーム、と著者は言う。会社も、幸せになるための手段に過ぎない。お金を稼ぐことも同様だ。自分が人生の物語をより幸せにしていくために知るべきすべてが、本書にはつまっている。

文=立花もも

(もくじより抜粋)
はじめに 人生は「攻略」できる

世界編1 人生はロールプレイングゲーム
・大富豪の子どもは不幸になる?
・人生は「物語」 など

世界編2 「自分らしさ」は友だちのなかでつくられる
・友達は学校でしか生まれない
・キャラちがいと自分さがし など

世界編3 「好きを仕事に」の法則
・子どもの人生に子育てはたいして関係ない
・会社は社員が幸福になるための道具 など

攻略編1 お金
・「自由」とは、イヤなことをイヤだといえること
・誰でも億万長者になれる社会 など

攻略編2 仕事
・「サラリーマン」は日本にしかいない絶滅危惧種
・サラリーマンは世界でいちばん会社が嫌い
・「ぬるい日本」で億万長者になる など

攻略編3 愛情と友情
・「幸福の資本」で人生が決まる
・来るべき時代の人生戦略 など

おわりに 幸福に生きるためのヒント