【すごすぎ…】えっ!みたらし団子、肉じゃがまで!? 目からうろこのホットサンドレシピ

食・料理

更新日:2019/4/8

『ホットサンド倶楽部 もっと!いつでも、どこでも、おいしいレシピ!!』(大林千茱萸/シンコーミュージック)

「久しぶりにホットサンドが食べたい」、そう思った筆者の目にとまったのが、『ホットサンド倶楽部 もっと!いつでも、どこでも、おいしいレシピ!!』(大林千茱萸/シンコーミュージック)だった。

 ホットサンドはそんなにバリエーションがあっただろうか? せいぜい、ハムとチーズ程度しか発想がない筆者だったが、本書を読んでその常識は崩れ落ちた。ホットサンドは、ものすごいバリエーションが楽しめる食べ物だったのだ。

 何が感動したかといえば、まず使うパンの発想である。レーズンパンやチョコマーブルパン、バケットにイングリッシュマフィンまで使ってしまう。もはや、何でもあり状態だ。しかも、チョコマーブルパンにはオレンジを挟む、ときている。食事というよりデザート感覚だ。

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 デザート系でユニークな発想はみたらし団子。フルーツにクリームチーズも普通に美味しい組み合わせ。ホットサンドでこんなに幸せな気分になれることに驚く。

 さらに、「絶対これ、挟まないでしょ!」というのが、肉じゃがやおでんだ。肉じゃがって発想がすごい。もちろん、汁気は飛ばさないといけないが、パンに挟んで焼いてしまえば、携帯できるから目から鱗である。まさにタイトル通り、「もっと!いつでも、どこでも、おいしい」食べ物になってしまう。

 レトルトカレーを使った、カレーだけのレパートリーで1カ月というのも面白い。こうして見ると、カレーの種類が多いことにも驚く。カレーとくれば「チーズも加えたいなあ」などとオリジナルな発想まで出てしまう。ここまでくると、いろいろ目新しい具材を挟んで焼いてみたくなるから不思議だ。著者である大林千茱萸氏も、同じような発想であったらしい。

ことのおこりは、ある日ふらりと入った喫茶店でホットサンドのメニューを発見したところからはじまります。メニューはハム&チーズ。子どものころから40年経っても変わらないメニューに懐かしさを感じつつ、ふと「もっといろんな具材をはさんだらおいしいはず」と思い、帰宅して冷蔵庫にあったお惣菜のかき揚げやタコ焼きをはさんでみたら……、パンと一体化しておいしい!!冷えてかたくなっていた具材ができたてのようにアチアチほわほわに“よみがえった”んです。

 ホットサンドのよさは、なんだろうか? 大林氏の言葉と筆者が感じたことは近い気がする。残り物でリメイク料理ができるという発想だ。冷えたものが挟んで焼いて、熱々の美味しい別の料理になる。普通に温めて食べるより、なんだか嬉しい気分になるから不思議だ。

 なかった発想といえば、ホットサンドとアルコールの組み合わせ。本書では、具材ごとに合うお酒を紹介してくれている。シャンパン、白ワイン、赤ワイン、ビール、ウィスキー、そして日本酒。どの組み合わせを見ても納得だ。休日のランチはホットサンドで、昼から飲んでしまうのもいいかもしれない。なんだか、やたらとぜいたくな食べ物にも見えてくる。

 そして、興味深いのは、ホットサンドメーカーの種類の多さだ。ホットサンドメーカーを集めるのも楽しみのひとつになるかもしれない。本書では大林氏のコレクションが掲載されている。形状だけでなく焼印もいろいろな種類があるのはまた楽しい。誕生日やバーベキュー、パーティーにみんなで焼くのも楽しいだろう。

 本書は、ホットサンド初心者のために、基本的な焼き方、具材ののせ方なども紹介してくれている。美味しい組み合わせの具材の紹介やレシピ、外出先で作るときに便利なアイテムまで掲載され、思わずそろえたくなってしまった。

 ホットサンドは、具材を包んで焼くことで持ち運びがしやすくなった、携帯できるごちそうだ。お弁当にも持って行ける。休日の遅い朝食やランチ、仕事で疲れた日の夜食やおやつなど、ホットサンドでほっこりしてはいかがだろうか。

文=いしい