もう甘えは禁物! 入社2年目社員が最も注意すべきポイントとは?

ビジネス

公開日:2019/3/28

『マンガでわかる! 入社2年目の教科書』(福山敦士/ぱる出版)

 まもなく年度替わりを迎える。仕事の場面でもさまざまな変化がみられる時期でもあるが、とりわけ入社2年目以降の“若手ビジネスパーソン”にとっては、ここからが正念場といえるかもしれない。新入社員として可愛がられていた時期も過ぎ、後輩が入ってきたり本格的に成果を求められたりするようになる時期は、そこからの会社員としての人生を大きく左右する。

 しかし、大切な時期にもかかわらず、実際には仕事で伸び悩みを感じるという人もいるはずだ。そんな人たちにぜひ読んでほしいのが『マンガでわかる! 入社2年目の教科書』(福山敦士/ぱる出版)だ。

■若手ならばPDCAにとらわれず“YKK”でやってみる

 業務効率化の話で、よく使われるキーワードが「PDCA」だ。Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Act(改善)を循環させる基本的な考え方であるが、若手のビジネスパーソンにとってはこれが「思っていた仕事と違った」というギャップを生む原因になりかねないと著者は指摘する。

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 その理由は、「完璧な計画を立てようとすると、行動が後回しになりがち」になるためで、いわゆる「頭でっかち」の状態になりかねないからだ。そこで、著者が提案するのが「YKK理論」である。

 Y(やって)、K(感じて)、K(考える)というこのメソッドでは、PDCAにはある計画段階が省かれている。実際に手を動かすところから始めてみて、やっていくうちに対応策や修正案を見つけ、どう解決していくかを考えていくという方法だ。

 初めの思考や計画にとらわれ過ぎると、行動が「先延ばし」されやすい。ときには失敗も覚悟で、とにかくやってみれば必ずや成長につながるだろう。

■仕事を“点数化”と“言語化”で振り返るのがデキる人への道

 若手社員からみても、「仕事さぼりまくりのあなたが、『仕事しろよ』って言うか?」とツッコミたくなるような、いわゆる“イタい”先輩も職場にいるかもしれない。彼らの存在を反面教師とするには、日常的に自分の仕事への「振り返り」を欠かさないことが大切だと著者は主張する。

 振り返りのポイントは「点数化」と「言語化」。おおよそ自分の仕事に対して0点や100点と極端に評価する人はめったにいないはずである。目を向けるべきなのは自分自身について「減点した理由」だ。例えば「20点のマイナスは午前中の仕事がはかどらなかったこと、それはなぜ? 朝バタバタしてタスクの整理をしなかったから…」というように、改善点を見つけるべく、自問自答してみるのだ。

 また、振り返りのペースは「人それぞれでOKだ」と著者はアドバイスする。それ自体が目的になってしまうと大切な時間が無駄になってしまうためで、毎日の仕事終わりに1分だけぼんやりと考えるだけでもよいのだという。

 会社員としての人生は長い。転職や転勤などで職場環境が変わろうとも、ビジネスの基本として求められることは同じだろう。だからこそ本書を参考に、若手としての生き方を学んでもらいたい。

文=カネコシュウヘイ