入社後3年しかない新人時代をどう過ごす? 同期に差をつけたスタートダッシュの“共通点”とは?

ビジネス

更新日:2019/4/19

『マンガでわかる 伝説の新人 20代でチャンスをつかみ突き抜ける人はここが違う!』(紫垣樹郎:著、秋内常良:シナリオ、三輪亮介:画/集英社)

 できる新人と、できない新人――その差は、いったいどこで生まれるのだろうか。毎年4月にはたくさんの学生が新社会人になる。入社した同期は、はじめは能力の差も少なく、評価も横並びだろう。だが、あるときから少しずつ差が開き始める。そして、5年、10年もすれば、それは給料や役職といった形で目に見える大きな差になっていく…。

 本稿で紹介する『マンガでわかる 伝説の新人 20代でチャンスをつかみ突き抜ける人はここが違う!』(紫垣樹郎:著、秋内常良:シナリオ、三輪亮介:画/集英社)は、周りよりもできる新人、そして数年に1度しかいないかもしれない“伝説の新人”になるための1冊である。著者の紫垣樹郎氏は、元リクルート勤務で、これまでにあらゆる業界で突出した社員に取材をしてきた経験がある。本書は、そんな著者が見つけ出した“伝説の新人”に共通する法則をマンガ形式で紹介するものだ。

■相手の期待値を1%上回って“チャンススパイラル”に乗ろう!

 成長するためのチャンスは、いたるところに存在している。だが、そのチャンスを活かし、より大きな次のチャンスを得られるかどうかは自分次第だ。

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 著者は「101%の法則」を提唱している。これは、目の前にある小さなチャンスに対し、必ず相手の期待値を1%上回るようにせよ、ということだ。1%上回るか、それとも1%下回るか。このたった2%の違いが相手の評価を大きく変える。

 上司は、どんな部下に仕事を頼みたくなるだろうか。やはりそれは、積極的に手を上げる新人や、期待以上の働きをしている新人なのである。“伝説の新人”は、積極的に手を上げ、上司の期待を上回り、そしてまた新たなチャンスを得る…。この“チャンススパイラル”に突入すれば、あなたは他の同期たちから突出した存在になれるだろう。

■がんばる自分に立ちはだかる、嫌な上司・先輩の対処法とは?

「出る杭は打たれる」ということわざがあるように、伝説の新人を目指してがんばるあなたの目の前に、それを良く思わない上司や先輩から邪魔が入るかもしれない。そんなときにはどうすればいいだろうか。

 著者は、そこには“解釈力”が必要だと語る。解釈力とは、乗り越えるべき現実にポジティブな意味づけをする能力のことだという。たとえば、嫌な上司は、映画に登場する敵役だと解釈すればいい。敵役は、主人公の人生を盛りあげ、成長するきっかけを与えてくれる脇役だ。むしろ、嫌な上司も必要不可欠な存在だと解釈し、あまり気にせず仕事をしよう。

 本書ではここで挙げた他にも、「当事者意識を圧倒的に高める」「やるべきことを重要度、緊急度で明確にする」「伝わらなければビジネスは始まらない」など、さまざまな視点から新社会人に必要な考え方を説いていく。

 悩んだときには本書の教えを実践すれば、周りの同期にしっかり差をつけることができる新社会人のスタートダッシュを決められるはずだ。

文=中川凌