2人の息子を医学部に現役合格させたシングルマザーが実践! 「褒め育児」を実践できる「ぺたほめ」

暮らし

公開日:2019/4/22

『親もビックリ魔法の子育て術! 「ぺたほめ」』(藤田敦子/マガジンランド)

「褒め育児」が良いと聞くけれど、「どうやって褒めたらいい?」「褒めるタイミングがわからない」「そもそも褒めるようなことがない」という親がいるかもしれない。そんな親は、必ずしも、子どもの良いところを見つける努力をしていないわけではないし、子どもを愛していないわけでもない。“やる気がない”のではなく、本当に“やり方がわからない”だけなのだ。

 物事は視覚化すると解決しやすくなる場合が多い。「褒め育児」についても同様だ、といえる方法が登場した。『親もビックリ魔法の子育て術! 「ぺたほめ」』(藤田敦子/マガジンランド)は、誰でも簡単に「褒め育児」ができる方法を紹介している。その方法は名付けて「ぺたほめ」。字面が似ているが、大いに褒める意味の「べたぼめ」ではない。「ぺたっと貼って、褒める」を略して、「ぺたほめ」だ。

 何を貼るのか。それは、子どもが「がんばったから貼って!」と持ってきた物だ。例えば、ペーパーテスト、問題を解いたプリント、描いた絵など。親視点で微妙な点数でも、上手く見えない絵でも、子どもが「がんばったから」と持ってきた物を貼る。「自己申告のがんばり」を素直に認めてあげることが「ぺたほめ」を成功させるための第一段階だ。「ぺたほめ」は、子どもを評価するための取り組みではない。あくまで「褒めるため」の取り組みだ。

advertisement

「ぺたほめ」で次に重要になるのは、どこに貼るかだ。貼る場所はどこでもいいわけではない。子どもは、褒められるほど、やる気と自信をもつ。できるだけたくさん褒めてやりたい。そう考えると、通り過ぎるだけの廊下や寝るだけの寝室ではもったいない。本書が勧めているのはリビングやダイニング。食事をしながら、憩いながら、折に触れて子どものがんばりを褒めてやると良い。

 ちなみに、本書はおすすめの貼り方も紹介してくれている。リビングの壁に貼るときは、直接貼ってはがせるテープを使う。壁に直接貼れない場合は、コルクボードに貼ってリビングなどに置く。額に入れられる物は入れて、オブジェ化するのも良い。

 ところで、子どものがんばりは、いつも物になるわけではない。例えば、教室で手を挙げて答えた、クロールが上手だと先生に褒められた、サッカーでシュートを決めた、ピアノの先生に「最後まで間違わないで弾けて偉い」と褒められた、など。こういうがんばりも褒めてやりたい。

 そこで本書が紹介しているのは、「ぺたほめシール」。画用紙で台紙を作成し、子どもが「今日はこれをがんばったよ」と自己申告してきたら、子どもが台紙に好きなシールを貼れるようにする。

 シングルマザーである著者は、この取り組みで、息子2人を医学部に現役合格させた。そして、著者自身が子育てを楽しめたこと、子どもを褒めて愛せたことが何より良かった、と巻末で振り返っている。

「褒め育児」を実践してみたいが、いまいちやり方がわからないなど二の足を踏んでいる人は、本書を手にとってみてほしい。

文=ルートつつみ