「気前よく」が奇跡を起こす!日本一の実業家が語る気前のいい人生を歩む秘訣とは?

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更新日:2019/5/15

『「気前よく」の奇跡』(斎藤一人/PHP研究所)

神さまってね、実は、ものすごく気前がいいんですよ。

『「気前よく」の奇跡』(斎藤一人/PHP研究所)の著者であり、2003年に累計納税額で日本一になった実業家・斎藤一人さんは、本書の冒頭でこう語る。

何かする前に、「気前よく」と言うだけでいい。

 たったこれだけで私たちの運勢が良くなって、心がワクワクするような日常が訪れるそうだ。にわかに信じがたいが…たったこれだけなら思わず試したくなる。

 本書には、「気前よく」生きて毎日に小さな奇跡を起こす方法が記されている。方法といっても、前述したように、やることは実に簡単だ。何かするとき、「気前よく」という言葉を前につけて行動する。これだけだ。

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■半信半疑で試してみた「気前よく」の精神

 本書で紹介されている新社会人の“たくちゃん”は、斎藤さんと出会ったとき、この魔法の言葉を教えてもらった。今までで一度も「気前よく」なんて言ったことがなかった“たくちゃん”。素直な彼は半信半疑ながら日常で試してみた。

 たとえば忙しくて億劫な朝、ベッドで気後れしているとき、「気前よく起きよう」と言って起きる。もしくはミーティングのとき、「気前よく」質問してみる。配属された営業部で先輩営業マンに気前よく「一緒に行っていいですか?」とお願いしてみる。

 すると徐々にたくちゃんに変化が表れた。元々気後れしがちだった彼だが、この魔法の言葉を使い始めて、気持ちに余裕ができた。どんな場所でも自分らしく振る舞えるようになり、周囲との関係が良好になったそうだ。「気前よく」の精神は、私たちの日常を本当に気前よくするようだ。

■「気前よく」メニューの名前を変えると売上が約4倍になった

 もう1つだけ実例をご紹介したい。東京の新小岩にある「長寿庵」という名のお蕎麦屋さん。その店主が3日間だけ「気前よく天もり」というメニューを出してみた。価格は2160円。かなり強気だ。結果は…なんと1日の売上が前年同月同日の約4倍に跳ね上がった。

 さらに驚くべきことは、実は「長寿庵」では同様のメニューを以前から提供していた。けれどもこの3日間だけ「気前よく」メニューの名前を変えてみた。たったこれだけで小さな奇跡が起きたのだ。

■気前よく生きてみると、本当に気前のいい人生が訪れるかも?

 本書は、何か行動する前に「気前よく」という言葉をつけるだけで、どれほど良い結果が生まれるか紹介している。「気前よく納豆定食を食べる」「気前よくトイレに行く」「気前よく頼みを断る」などなど。プラスの行動でも、マイナスの行動でも、「気前よく」動いてみると良い方向に物事が進む。

 にわかに信じがたいが、納得できる部分もある。

 私たちは言葉で考えて行動している。どんなときも無意識に言葉が頭に浮かんで手足が動く。だから私たちは言葉に縛られて生きている。日常的にネガティブな言葉が頭に浮かんでいると、手足の動きもネガティブになる。

 そこで大事なのが「気前よく」の精神ではないか。本書にこんな言葉がある。

「気前よく○○する」と言うと、気分が違う。
「思い」もかわる。
「思い」は人生を創る。
だから、「気前のいい人生」になるよ

 ちょっと気前よく生きてみるだけで、本当に気前のいい人生が訪れるかもしれない。斎藤さんはこの言霊のような力を「神さまが見ている」と表現する。

 読者のみなさんはどう感じるだろう。「そんなバカな」という声が聞こえても不思議ではない。だって簡単すぎるもの。ただ、斎藤さんの言葉を借りるなら、「気前よく信じてみても」いいのではないか。

文=いのうえゆきひろ