便秘中にシリアルはNG! 風邪で薬を飲むのは間違い!? 女性の不調を治す食べ物の知識とは

健康・美容

公開日:2019/5/7

『不調女子のカラダよろこぶ栄養BOOK』(杉山明美/徳間書店)
『不調女子のカラダよろこぶ栄養BOOK』(杉山明美/徳間書店)

 大型連休が明け、昼間は暑いけれど朝晩は冷え込みが…。何かと変化が多いこの季節、女性は不調を感じやすいもの。病院や薬に頼っても本調子が続かないなら、“栄養不足”を疑ってもいいかもしれません。

『不調女子のカラダよろこぶ栄養BOOK』(徳間書店)の著者・杉山明美さんは、かつてソウルオリンピックにも出場したバレーボール選手。しかし貧血や低血糖症などが重なって体調を崩し、朝起きるのもやっとの状態に。そんなときに出会ったのが分子整合栄養医学でした。それ以降、食べ物の栄養について学び、現在は栄養コンサルタントとして多くのアスリートを支えています。

 本書では、冷え性や生理痛といったからだの不調から、やる気や集中力が続かないといったメンタルの心配事まで、女性の悩みに寄り添った栄養のとり方が紹介されています。意外と知らない知識ばかりで、中には食べ物の常識を覆す内容も。70個以上ある項目の中から、女性に多い悩みをいくつか取り上げてみます。

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■「生理」がつらいならナッツをおやつに

 生理不順や生理痛がなかなか改善しないときは、おやつをナッツに変えてみましょう。ナッツに含まれるビタミンEは「妊娠ビタミン」と呼ばれ、生理の周期を正したり、ホルモンを調整したりします。杉山さんのおすすめはアーモンド。小腹がすいたときにカリカリしてみましょう。

 また、生理中のひどい頭痛やだるさは、鉄不足が原因かも。鉄不足には、魚の切り身の中央にある赤黒い部分=“血合い”がおすすめ。一般的に鉄が多いと言われるプルーンやヒジキは、じつはあまり鉄が多く含まれておらず、ホウレン草や小松菜の鉄はからだへの吸収率が低い。生理中は、ランチにお魚の定食を選ぶなどして、魚の“血合い”を積極的に食べましょう!

■「風邪」が長引くのは薬が原因かも

 気温の変動が大きいこの季節、長引く風邪に悩まされていませんか? その原因は風邪薬にあるかもしれません。風邪をひくと、ウイルスをやっつけるために、からだが抗体を作ろうとして、熱が上がります。そんなときに風邪薬を飲むと、薬に含まれた解熱剤の影響で、抗体が作られにくい状態に。その結果、いつまで経ってもウイルスがいなくならず、風邪が長引くのです。

 風邪のひき始めには、“おばあちゃんの知恵”として知られる卵酒がおすすめ。作り方は、卵、お酒、ショウガ汁を混ぜるだけだから簡単。卵は抗体の材料になるたんぱく質を多く含み、お酒とショウガ汁にはからだをあたためる効果が。飲んだあと、温かくしてたっぷりと寝れば、風邪が治りやすくなります。

■元気を奪う「便秘」をキウイで撃退

 女性はホルモンバランスの問題や、冷え、ダイエットなどから便秘になりやすいといわれています。便秘が何日も続くと不快で、仕事や勉強にも集中できない…。そんなときは、キウイ(グリーンキウイ)をどうぞ。バナナ3本分の食物繊維が、腸内環境をよくして便を排泄しやすくしてくれます。

 逆に、便秘中はなるべくシリアルを控えて! シリアルに含まれる水溶性食物繊維は、水に溶けると粘度が上がります。その結果、便のカサが増えて、ますます出にくい状態に。シリアルは便秘予防にはいいのですが、便秘中は禁物です。

■賢く食べてデートも仕事も楽しもう!

 無理なダイエットなどで十分な栄養がとれず、からだが不調になってしまっては、せっかくのデートや仕事も台無し。さまざまな健康法や美容法をためす前に、まずは身近な食事を変えてみてほしいと杉山さんは語ります。キレイにやせられるダイエットのヒントも本書には詰まっていますので、ぜひ参考に。

 何をやっても治らなかったからだの不調が、分子整合栄養医学でウソのように改善したという杉山さん。不調を感じているときのイライラや過度な落ち込みも、徐々になくなったといいます。からだが変われば、生き方や人生も変わっていくのかもしれません。

文=吉田有希