キッチンがたった1日で劇的に片づく! 目指すはインスタ映えではなく“自分にちょうどいい”キッチン”【やってみた】

暮らし

公開日:2019/5/12

『キッチンがたった1日で劇的に片づく本』(阪下千恵/主婦と生活社)

 私たちは食事をして日々過ごしていますが、そんな食生活を司る“キッチン”こそが家の中心とも言える場所ではないでしょうか。そんな“キッチン”はあなたにとっても使いやすい場所となっていますか? 料理に必要なものをとりあえず閉まって、えっとあれはどこに行ったかなぁと毎度探したりしていませんか?

『キッチンがたった1日で劇的に片づく本』(阪下千恵/主婦と生活社)では、今流行りのインスタ映えするおしゃれなキッチンを目指すのではなく、実用的ですっきりした“自分にちょうどいいキッチン”にするための秘訣がたくさん紹介されています。これを知ったら思わず今日からでも取り掛かりたくなるはず。ここで、3つの片づけ方法を紹介します。

1、鍋2個+フライパン2個で十分(P.34)

 突然ですが、みなさんの家には鍋やフライパンなどの調理道具はいくつありますか?

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 一般的な大きさのフライパンや鍋に始まり、卵焼き器からほうろう鍋、圧力鍋など、料理に合わせた道具がたくさんあったりしませんか? でもそれ、頻繁に使っています?

 しかも比較的大物が多いので収納しきれず、いつもコンロにでっぱなしということになっていませんか。

 実は、2~5人暮らしの家なら鍋は直径16cmと18cmのもの、フライパンは26~28cmのベーシックなものと、同じサイズで深型のものがあれば日々の料理には十分だそう。

 これ、まさしく我が家がそうで、見せ鍋として使えるおしゃれなほうろう鍋もあるんですが、そもそもホームパーティーなんてほとんどしないし、重いしで、結局この半年は1度も使っていません。逆に日々使っているのは写真の鍋とフライパンのみ。

 結局扱いやすく、後片付けも楽ちんなものに集約された結果に。改めて見直し、使っていない道具を処分するだけで、一気に収納スペースが確保できました。

2、調味料は“すぐに買えるもの”を定番に(P.46)

 最近は食材専門店が増えたり、近所のスーパーでもちょっと珍しい調味料が手軽に買えるようになりました。こういうものがテレビやネット、雑誌などで紹介されているのを見ると、ついつい「おっ、ちょっと試してみようかな」と安易に手を伸ばしたくなります。

 ですが、1度使えば満足だったり、ほかの料理での活用法が分からずで、そのまま使わずじまいになってしまった調味料たちが我が家にもたくさんあります。

 本書でもこれらの“一点豪華主義”は禁物で、普段から自分が使っているものに自信を持つことを提唱しています。

 結局調味料もおしゃれに憧れて背伸びするのではなく、身の丈にあった普通のもの、使い慣れているもの、大手メーカーのいつでも同じような価格で手に入るようなものを使うことが、自分にとって一番使いやすいということですね。

 ちなみに我が家ではこれらが定番調味料でした。これらがあれば、日々の料理は十分においしく作れます。

3、無理は禁物!“見せない収納”が絶対正解(P.56)

 1や2でキッチンに置くものをかなり減らすことができたら、いよいよ収納に取り掛かります。

 巷では、無印のケースなどを使っておしゃれに片づけた“見せる収納”が流行っていますが、マネをしてみたけれど上手くいかなかった人も多いのではないでしょうか。

 本書では、無理はせずに「見せずに、使いやすい場所に使いやすいように収納すること」が絶対正解と言い切っています。

 我が家でも実践してみたのですが、例えばキッチンツールは、100均のかごを使って細かく仕切りすぎず、ざっくり収納する。こうすることで簡単に探しだし、取り出すことができるので、調理中にストレスを感じることもありません。

 しかも、きちんと引き出しの中に収納されているので、調理中の油などで汚れる心配もなし。何より、見せることを意識しなくていいので、後片付けのときにもこの収納ケースに放り込むだけで楽ちんでした。この便利さを知ってしまうと、もう見せる収納とかは考えられません。

 ここで紹介した片づけ方法以外にも、片づいたあとのメンテナンス方法や、キッチンをきっかけにさらには家全体の片づけに応用する方法なども紹介されていたりして、かなり欲張りな1冊でした。

“片づけも料理の一部”とこころえ、自分にちょうどいいキッチンを

 料理が苦手な人は、自分には料理のセンスがないからだと思っていませんか? でも実はそれセンスの問題だけではないのかも。

 本書曰く、料理とは「調理だけでなく、準備や片づけも含めてトータルで“料理を作る”と捉えるべし」とのこと。そして、「料理はあくまでも自分の日々の暮らしに合っていることが大切」とも。

 頑張って背伸びをして自分の首を苦しめるような生活はいつまでも続きません。自分にとって使いやすい・居心地がいい場所となったキッチンがあれば、きっと料理もおいしくなり、それにより自分の人生も変わると言っても過言ではありません。

 さぁ、料理の腕を磨く前に、「自分にちょうどいいキッチン」作りから始めてみませんか。

文=JUNKO