『カメラを止めるな!』の上田慎一郎監督最新作、クランクイン!『スペシャルアクターズ』撮影現場に潜入してきました~!

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更新日:2019/5/30

 こんにちは、KADOKAWA『レタスクラブ』編集長の松田紀子です。

 平成最後の夏に映画『カメラを止めるな!』にドハマリし、『カメラを止めるな!アツアツファンブック』を編集したご縁をゴリ押しして、上田慎一郎監督最新作『スペシャルアクターズ』の撮影現場に潜入してまいりました。今回はそのアツアツルポをお届けします~!

●例のごとく、全員無名の役者さんを起用し、あてがきした最新作!

『カメ止め』といえば、ワークショップで集まった全員無名の役者さんを起用し、その個性に応じたキャラクターを監督自ら作り出し、脚本を書いたという逸品。今回は、松竹ブロードウェイキャスティングと上田監督がタッグを組んで、同じ制作過程を経て、新作脚本が完成しました。

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 約1500名の応募者の中から選ばれし15名の役者さんが、今回のスター候補なわけです。

 私は今年2月に行われていた、撮影前のワークショップから見学させていただいたのですが、その中にどうしても気になる役者さんがいまして、その方がどのような役をゲットしたのか興味深々でロケ現場に向かいましたよ~。

●黄金トリオが集結! もうそれだけで涙。

 撮影現場は緑多き某所。快晴に恵まれたこの日、我らが上田監督は水を得た魚のようにピチピチスイスイと、現場を走り回り撮影しまくっておりました。

 そして、監督の傍らには、髪を一部ピンクに染めた、ふくだみゆき監督が…!

 そう、この作品は上田監督の奥様であられるふくださんも監督補ということで参加されているんです。

 なんて心強い。もう大丈夫だ。

▲撮影中の上田監督とふくだみゆき監督。

 そしてカメラマンは、あの!曽根剛さんですよ。『カメ止め』ファンには神と言われている、伝説の「37分1カット」を一人で撮りあげた麗しい曽根カメラマン!

 私はこの3人が揃っているだけでじわっと涙が出てきました。本当に、ありがたいことだよ…。もう絶対成功の予感しかしない…。

▲上田監督と曽根カメラマンのコンビでカット割りを検証しております

●「3日間、散歩しかできない日がありました」

 撮影の合間に少しだけ、上田監督にお話を伺うことができました。

―監督、いよいよクランクインしましたが、心境は?

「いやもう、楽しくてしょうがないって感じですね。今絶好調です」

―脚本ができるまではスランプに陥ったと伺いましたが。

「そうですね…、苦しかったです。3日間何も手につかず、散歩しかできない日もありました」

―『カメ止め』公開中のインタビューでは、新作へのプレッシャーは感じない、むしろそれをバネにする、とおっしゃってましたが…

「言ってましたね~(苦笑)。それは、まだ新作が実際に始まってなかったからですよね。だからそんなこと言えてたんだと思います。でも、いざ新作の脚本を書くとなったら、ものすごいプレッシャーが襲ってきて、苦しかったです。」

―やはり上田監督でも、不安に襲われる瞬間があったんですね…(しみじみ)
そのスランプを超えてかきあげた新作、手応えはいかがですか?

「初稿の段階ではまだ不安があったんですが、二稿めで、よっしゃ、これイケルわ、という確信が沸きました。まだお伝えできないんですが、<ある特性>を主人公に加えたんですね。それが、スランプに陥っていた自分の心情と重なる部分があって。これは、イケると。」

 ものすごく楽しみじゃないですか? 一体どんな特性なんだ!

 長編デビュー作「カメラを止めるな!」があれほどまでに評価されたあとに迎えた新作。想像を絶する多大なるプレッシャーに襲われたという上田監督ですが、その心境たるや、いかほどのものだったことでしょう。

 そしてそんな自分の弱さを隠さず、公にする勇気。上田監督の人間丸出しの姿に、私達はとてつもなく惹かれてしまうのだと思います。

●やっぱり!一番気になっていた彼が主役…!

 さて、撮影現場に戻ります。このとき私は初めて主人公の役者さんを拝見したのですが、その主人公は、2月のワークショップで私が一番気になっていた役者さん、その人でした。

「猫背、胃弱、気弱」という三拍子が揃ったような、はかなく、そしてやっぱり応援したくなる佇まい。上田監督が常に撮りたいとおっしゃっていた、「ちょっと不器用なひとたち」のニュアンスをありありと残した、でもとってもキュートな青年!

 やはり彼だったか…!私にはもう、これから輝きを放つ原石にしか見えない!

▲大澤数人くん!彼が今回の主役です!

 撮影現場は、上田監督の的確な演技指導と、曽根さんのアメージングなカメラワークで進みます。同じシーンを何度もテストして何度も角度変えて、撮影しています。

 いや、体力と気力のいる現場だと思いました。でも、みんなすごくキラキラしていて、楽しそう。そうだよ、こういう笑いのある現場だからこそ、ものすごいエンタメが生まれるんだ…! 私は来たとき以上に元気をもらって、撮影現場をあとにしたのでした。

 まだ詳細はお伝えできませんが、この『スペシャルアクターズ』、上田監督の茶目っ気全開の作品になることは間違いないと感じました。そして、男子俳優陣が頑張ってる。

 すでに全国公開日は10月18日と決定しており、さあ、もう仕上げるしかない!!

 Twitterではすでに #スペアク妄想選手権 というファンによる盛り上げが始まっており、10月にはそれが最高潮になることでしょう。

 それまで楽しみに待つことにいたしましょう!