「他の人とかぶらない」「もっと上品に」をユニクロで! おしゃれのプロが実践する秘訣とは?

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公開日:2019/5/31

『「ユニクロは3枚重ねるとおしゃれ」の法則』(伊藤真知/講談社)

 ファストファッションの代表格ともいえる「ユニクロ」は幅広い年齢層の人に愛されている。でも、多くの人が手に入れやすいからこそ、“周りと差がつく着こなし”をすることは難しいと思っている人も多いのではないだろうか。

 ユニクロアイテムで、周りと違った格上げコーデを完成させるには、“法則”がある。そのポイントをぎゅっとまとめたのが『「ユニクロは3枚重ねるとおしゃれ」の法則』(伊藤真知/講談社)だ。

 著者の伊藤さんはエディターやライターとして、これまでさまざまな人気女性誌のスタイリングに携わってきた。中でも多く担当してきたのがユニクロの企画。世代やテイストという垣根や制約を越えて、ユニクロをもっとおしゃれに、しかも楽しく着こなす方法を伝えたいと思って綴ったのがこの1冊だ。

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 伊藤さんが発見した“おしゃれの法則”はシンプルで分かりやすいので、真似しやすい。20年近くファッション誌に携わってきたプロが教える「着こなしのヒント」が、毎日のコーデをより魅力的に変えてくれる。

■大人女子のユニクロコーデには「上質感」がマスト!

 ユニクロの使い方をマスターした伊藤さんが語る着こなしのポイントは、「上質感」と「自分に似合うこと」を重要視すること。

 ユニクロはファストファッションではあるけれど、安っぽく見えないように計算してデザインされている。これをより高見えさせるには、素材や色だけでなく「サイズ」にも着目しよう。ユニクロには女性サイズだけでもXS~3XLという幅広いサイズの商品が並んでいる。言い換えれば、それだけ自分の体型や気分にぴったり合うものが見つかるということ。スタイルにフィットするサイズをまとえば、それだけで品の良さが生まれ、上質感を得られるようになる。

 上質感をもっと「楽しむ」なら、流行りのオーバーサイズにもチャレンジしてみたい。オーバーサイズを選ぶ時は、メンズアイテムも同時にチェックしながら、自分に合う大きさのものをチョイスすると、品の良さが損なわれない。「私だけのユニクロアイテム」を見つけていこう。

 ユニクロのメンズコーナーは、女性にとって“おしゃれの宝庫”。伊藤さんがメンズアイテムをすすめる理由のひとつは、流行りのオーバーサイズが手っ取り早く見つかるためだ。小柄な女子にとってウィメンズのオーバーサイズだとダボっと大きく感じられてしまう。そこで使えるのが、XS~Sサイズのメンズアイテム。Sサイズのメンズ服は袖や丈が長い一方、身幅は細めなので、「ゆとりは欲しいけれど太って見えたくない」という、贅沢な願いを叶えてくれるのだ。

 もうひとつの理由は、メンズ服のシンプルなデザイン性。シンプルなのでアレンジがしやすく、さまざまな着方や着回しを楽しめる。

 メンズアイテムは万人受けするデザインが多いので、失敗知らずの大人カジュアルコーデが完成しやすくなる。いつものユニクロコーデに変化をつけたい方こそ、次はメンズ売り場に足を運んでみてほしい。

■ユニクロコーデは「ひと手間」で高見せ

 ユニクロはシンプルなデザインのアイテムが多いので、全身をユニクロで統一すると華やかさや親しみやすさが出せないのでは…? と心配な方もいるだろう。ユニクロ統一のコーデが難しいのは、安い服だからではなく、「シンプルな服」だから。そんなコーデをより魅力的に見せるために、伊藤さんの提案する「ひと手間」を加えてみよう。

 例えば、コーデに物足りなさを感じた時は“ユニクロは3枚重ねるとおしゃれ”の法則を。いつものトップス+アウターにもう1枚プラスし、上半身に「ひと手間」をかけると、こなれ感漂うコーディネートが完成する。

▲下に重ねたTシャツの白(襟と裾)を指で隠してみると、差は歴然!

 上下をユニクロアイテムでまとめた時は、ちょっぴり奮発した靴で女性らしさをアップするのもよさそう。グレージュやベージュといった、落ち着きの中にも明るさのある色を選べば、どんなコーデにも合わせやすい。

 周りと差がつくユニクロコーデを完成させるのは、ファッション小物だけではない。髪やメイクの工夫も大切なポイント。例えば、“作り込んだ適当”をテーマに後れ毛を活かせば、シンプルなコーデに華やかさがプラスされる。

 ユニクロアイテムは「人とかぶってしまいそう…」と思われることも多い。でも、伊藤さんが教えてくれる“おしゃれの法則”を実践してみると、ユニクロはシンプルだからこそ、無限の可能性を秘めているのが分かる。自分の好みや都合だけでおしゃれを楽しめなくなってきた「大人女子」に、“おしゃれを楽しむワクワク感”を与えてくれるのだ。

文=古川諭香