周囲を振り回す人と上手に付き合う方法は…プチ悪人になること? 自覚ない「大迷惑な人」に人生を台無しにされないためのヒント

ビジネス

2019/5/31

『「自分が絶対正しい!」と思っている人に振り回されない方法』(片田珠美/大和書房)

 世の中には「自分が絶対に正しい!」と主張する人がいる。たとえば上司。指示されたように業務をこなしたのに失敗したとき、ふつう責任は上司にある。しかし「俺はそんなことを言った覚えはない!」と言い始め、挙句の果てに「自分のミスを人のせいにするのか!」と事実をねじ曲げて怒り狂う。…こんな上司がどこにでもいる。とても同じ人間とは思えない所業だ。

 このような人に振り回されると辛くなるばかりか、いいように使われて人生さえも壊されかねない。上手く距離を置ければいいが、無理やりにでも付き合わねばならないとき、いったいどうすればいいのか? 『「自分が絶対正しい!」と思っている人に振り回されない方法』(片田珠美/大和書房)に、そのヒントがある。

 先に答えを述べてしまうと、「自分が絶対に正しい!」と思う人ほど、「いい人」を食いものにする傾向がある。だからこそ自身が「プチ悪人」になることで、精神的にも行動的にも振り回されない防御を身に着けることだ。

■「自分が絶対に正しい!」という迷惑な人種は3つのタイプに分かれる

 冒頭では「自分が絶対に正しい!」と信じ込む人の一例として、大変不愉快な上司をイメージした。ところが著者であり精神科医の片田珠美先生によると、この困った存在は大きく3つのタイプに分かれるという。

【自分のメリットを最大化しようとする「利得型」】

 たとえば行列に並んでいるとき、目の前の人が「○○さ~ん、こっちこっち!」と叫んで、友人を4人も5人も列に加える場面をよく見かける。「そこはルールを守ろうよ」と思わず言いたくなる。しかし、もし目の前の人が利得型だったとき、「私は並んでいたんだからいいでしょ!」「別に間違っていないでしょ!」と逆ギレを始めるだろう。

 このように利得型は、自分のメリット、つまり「損か得か」にとても敏感。もし自分が損をしようものならば相手を徹底的に攻撃する。飲食店や病院で非常識に怒りまくるモンスターを発見したら、利得型と疑おう。必殺技は「怒って周りに言うことを聞かせる」こと。「ごねれば得をする」という成功体験を経て、ますます肥大した姿がそこにある。

 本書では、片田先生が利得型の項目でこのようにコメントしている。

非常に困ったタイプではありますが、特に日本人は「怒っている人と口論してまで、自分の主張を通す」ということをしない傾向が強いですから、このタイプにはじつに住みやすいコミュニティなのです。

 ん~…。んん~…。実に不愉快だ。利得型め…。

 ちなみに片田先生の挙げる残りの2タイプが以下だ。

【自分の価値を高めることに必死な「自己愛型」】

【自分に弱みがあるからこそ他人を攻撃する「否認型」】

 これらについてもご紹介したいが、断腸の思いで割愛したい。なぜなら「いい人ほど彼らに振り回される原因」についても説明したいからだ。

■罪悪感を抱きやすい人は責任転嫁の対象となりやすい

 利得型をはじめとする「絶対に自分が正しい!」と妄信する人々。実にヤッカイなので極力距離を置けばいいのだが、なぜかいつも彼らにからまれる「いい人」たちがいる。片田先生は「いい人」たちについてもいくつかタイプに分類して、なぜ毎回いいようにやられてしまうのか原因を述べている。

 まず挙げたいのが、「自分が悪かった」と罪悪感を抱きやすい人。誰かの責任転嫁を鵜呑みにしてしまう人だ。

 そもそも「自分が絶対に正しい!」と主張する人たちは、責任転嫁の達人だ。たとえば職場で、上司が指示した方法でトラブルを起こしても、「実行すると判断したのは、あなただよね?」などと、人知を超越した論理展開で責任をなすりつける。「自分の指示自体には問題なかった」という「正しさ」を覆したくないのだ。

 ふつうならば「このアホ上司め」と内心毒づいて片づける場面だが、罪悪感を抱きやすい人は相手の主張を鵜呑みにしてしまう。「今回は申し訳ございませんでした」と発言すると、彼らにとって非常に都合のいい存在となり、毎回食いものにされる悪循環が始まる。

 このほか本書では、「自分が言いたいことより相手が言われたいことを考えてしまう人」「他人の話にすぐに納得する人」など、いいように振り回されてしまうタイプをいくつか紹介している。ところがこちらも断腸の思いで割愛したい。

 なぜなら片田先生は、彼らに振り回されない予防策についても解説しているからだ。