「揚げもの」へのハードルを一気にふっとばし、絶品レシピも満載の1冊『ツレヅレハナコの揚げもの天国』

食・料理

公開日：2019/6/5

ツレヅレハナコの揚げもの天国

　自炊最大のハードルって「揚げもの」で間違いないですよね？

　世の中には、節約のためにしかたなく自炊をしている人もいれば、料理が一番の趣味という人まで、幅広い「自炊人」がいると思います。中でも、「家で揚げもの？よくやってるよ〜」なんて人こそ、自炊人の頂点といえるでしょう。

　かくいう僕も料理は趣味なんですが、強いてたまに作るといえば、フライパンに薄〜く油を張って作る「揚げ焼き」式の天ぷら程度。そのくらい、揚げもののハードルは、はっきりいって高い！

　では、なぜそう感じるのでしょうか？

「大量に油を使うのに気が引ける」
「使い終わった油の処理が面倒」
「台所が汚れる」
「油はねがこわい」
「太りそう」
「そもそもカラッと上手に揚がらない」

　だいたいこんなところじゃないですか？

　実はこれらの悩み、今回ご紹介する本『ツレヅレハナコの揚げもの天国』を読めば、一瞬で解決してしまいます。というか、目次にすら至る前の「まえがき」の時点で、ツレヅレハナコさんが一気に論破してくれます。

「大量に油を使うのに気が引ける」には「よく考えればそんなに高いものじゃないし、そのくらいの贅沢は誰にでも許されます！」とか、「太りそう」だったら「たまの揚げものくらいで太りません。原因は他にあり！」というように、それはもう、ほれぼれするほど鮮やかに。

　もちろん苦手意識を克服するだけではありません。その先にある「家で作る揚げたての揚げものの美味しさはプライスレス！」という素晴らしき世界へ、我々読者を導いてくれる福音の書なのです！

　って、ちょっと大げさに言いましたが、読めば苦手意識がふっとび、「今すぐ家で揚げものを作りたい！」と思うことは間違いなし。

　具体的な内容についてもご紹介していきましょう。

　本書は「『1センチの油』で揚げよう！」「『素揚げ』でなんでもおいしくなる！」「オススメころも」で失敗なく揚げる！」「腕まくりして華やかに揚げる！」の4章構成。

　具体例として、基本的なものから、グルメなツレヅレハナコさんらしいひとひねりある一品まで、83ものレシピが紹介されています。最初は簡単なところから徐々に上級編へと進んでいくので、気になったレシピを試作しつつ、自然に腕を上げていくことができる作りになっているのも嬉しい。

　例えば、あまり家で作るイメージのない「基本のフライドポテト」のレシピを簡単に説明すると、細切りにして下ごしらえしたジャガイモをフライパンに入れ、常温の油を注いでから弱火にかけ、じっくりと揚げていく、というもの。どうです？これなら誰にでも作れそうじゃないですか？

「から揚げ」「天ぷら」「フリット」「フライ」の揚げもの四天王に関しても、失敗しない衣の作り方や揚げかたを丁寧に解説。「ワイン宴会」「日本酒宴会」「ビール宴会」から、果ては「インド宴会」まで、テーマ別におすすめのおもてなしメニューが載っていたり、目からウロコのアイデアレシピも多数。「揚げ卵のおろしどんぶり」「桜えびとディルのフリット」「ブルーチーズハムカツ」等々……食欲をそそられる美しい写真も満載で、あ〜今すぐ揚げたくなってきた！よし、今夜は揚げものに決定だ〜！