理不尽な上司や鬼のようなクレーマーの怒りを買わない秘訣はプロ流の「のらりくらり」!

ビジネス

2019/6/3

『波風を立てない仕事のルール』(尾藤克之/きずな出版)

 毎日通う仕事だが、誰もがギラギラとした野望を抱いているわけではない。「仕事はそつなくほどほどにこなし、そこそこの収入を得て、一般的な幸せを得られればいい…」という人たちもいるだろう。そんな人たちに必要なのは、「仕事で大成功する方法」ではなく「失敗やトラブルを防ぐ方法」だ。

 世の会社には“理不尽”がつきものだ。
「上司が自分勝手に後から意見を変える」
「無理難題を押し付けられ、それで失敗したら怒られた」
「他人が負うべき責任なのに、なぜか自分が負わされた」
しかし、こんな理不尽な組織や上司というのは、自分個人で簡単に変えられるものではない。こういった状況で必要なのは、「理不尽な状況をどう避けるか」「理不尽な状況になってしまったらどう切り抜けるか」といったコツだろう。

『波風を立てない仕事のルール』(尾藤克之/きずな出版)は、ほどほどで穏やかな仕事ライフを送りたいと期待している人が、職場で“のらりくらり”うまくやっていくノウハウを具体的に記した1冊だ。理不尽な上司やリスクを回避して働くための仕事ルールが満載である。

■上司の怒りを買わない決定的な方法。それは――

「そこまでがんばりたくない」という人にとって、社内で、しかも人前で怒られてしまうような状況はなんとしても避けたい。怒りというのは、ときに理不尽に降りかかってくることもある。だが、それらに真正面から向き合う心配をするよりも、上司に個人的に気に入られればそんな機会が減るかもしれないし、起きてしまったクレームや不手際に対して“サッ”とうまくいなす方法を覚えておけば、平穏を保てるかもしれないのだ。

 上司との関係において、本書は、ある議員秘書のエピソードを挙げている。彼は、仕事で議員と訪問する先のトイレの場所をあらかじめ頭に入れておくそうだ。さらに、現地での仕事が終わって議員に「飯でも食っていくか?」と誘われたときのためにレストランの候補を複数ピックアップしておくという。トイレやレストランを把握しておき、スムーズに誘導する。それは、ちょっとした努力次第で私たちにも真似できることだ。上司の「痒いところに手が届く」存在になれば、“気の利くヤツ”として覚えてくれそうだ。

■クレーマーを自分の味方にする方法は?

 次はクレームや不手際への対応だ。本書は「クレーマーに対して、まともに対応してはいけません」と断言する。そして、クレーマーには“大げさな表現で返す”ことがポイントだという。

 たとえば、クレーマーの意見に対して「“お前の言っていることはウソっぱち、まったく信用できない”とおっしゃるのですね? まことに申し訳ございません!」と徹底的に自分を貶める。相手に「いや、そこまでは言ってないけど…」と気おくれさせることができれば、思ったよりもあっけなく問題を処理できそうだ。

 企業で不祥事が起きたとき、迅速で誠意ある対応をすることでその企業が信用を回復する場合がある。それを個人レベルで真似することができれば、あなたの評価にもつながるかもしれない。どこにもありがちな謝罪を行うのではなく、失敗に対して迅速で誠意ある対応を示すこと。それで得た良い印象によって、かえって事態をうまく切り抜けられるかもしれない。

 職場で負担を背負いすぎないためには、ときには上司に気に入られるためのアピールをしてみたり、あるいは、うまく逃げてみたりすることも必要だ。仕事において「なるべくことを荒立てたくない」「平和的に過ごしていきたい」と考えている人は、がんばらずに“ほどほど”を目指す処世術を身につけることに専念してもいいかもしれない。

文=ジョセート

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