自分で決めた「最強の健康パターン」に沿って生活するだけ――NYセレブが実践する意外で簡単な健康法

健康・美容

2019/6/17

『HEALTH LITERACY』(中村康宏/主婦の友社)

 健康に生きることは、幸せな人生を送るくらい難しい。仕事でストレスはたまるし、美味しいものは食べたいし、運動は面倒だし…。日常生活の努力で精いっぱいなのに、その上健康な生活を送る努力なんて到底できない。むしろ健康を維持できる現代人はどれだけいるのだろうか?

 そんな方に朗報がある。『HEALTH LITERACY』(中村康宏/主婦の友社)の著者である中村康宏先生は、「健康は効率的に手に入る」と断言しているのだ。「健康な生活を送ろう」という「意志の力」は必要なくて、自分で決めた「最強の健康パターン」に沿って生活するだけ。これだけで私たちの生活が劇的に改善するらしい。

 中村先生はニューヨークでMPH(公衆衛生学修士)を取得しており、日本の30年先を行くアメリカの「予防医学」の観点から本書を執筆している。その最新メソッドを少しだけご紹介したい。

■メディアの情報に踊らされると逆に不健康になりかねない

 読者はヘルスリテラシーという言葉をご存じだろうか?

 たとえば一般的に日本人に不足しているカルシウム。足りていない人は積極的に摂取すべきだが、十分足りている人がカルシウムをさらに摂取したらどうなるのか。なんと動脈硬化の原因となるという。

 つまりカルシウムの摂取が推奨されていても、人によってはデメリットになりかねない。一面的な情報に惑わされないために身に着けたいのが、ヘルスリテラシーだ。これからの時代はこの能力がないと、メディアの情報に踊らされて本当の健康が手に入らない。

 本書ではヘルスリテラシーに沿って、「1日24時間で必要な健康法」を効率的に行う「最強の健康パターン」を解説している。さらに中村先生はニューヨークに住んでいたので、NYセレブの生活も目の当たりにしてきた。

 NYセレブたちは経済力にものを言わせて圧倒的な健康法を維持していそうなイメージがある。ところが、その実態は驚くほどシンプルで合理的だったそうだ。

■最強の健康パターン(1)朝食の「パンとコーヒー」は太るのでやめる

 健康を目指すならば、「朝食を食べるのが良い」ことは周知の事実だ。ここで注目したいのは「何を食べるべきか」ということ。

 中村先生によると、朝のカラダは血糖値が上がりやすい状態。そこに炭水化物であるパンを体内に投入すると、あっという間に血糖値が上がる。さらにコーヒーも投入すると、体内のコルチゾールとカフェインの作用によって糖質をより早く脂肪に変えてしまうそうだ。定番の「パンとコーヒー」は太りやすい朝食セットだった。

■最強の健康パターン(2)NYセレブの何十年と変わらない合理的な朝食

 そこで参考にしたいのがNYセレブたちの朝食だ。中村先生によると、彼らは何十年と同じ朝食を摂取しているという。これは驚きだ。たとえば「ナッツと小魚を炒ったものにアボカドマヨネーズをかけたもの」といった感じ。セレブなわりに質素に感じる。

 朝食に関しては、必要な栄養素を含む食品さえ摂取できれば、メニューはいつも同じでいい。だからニューヨーカーたちは自分に必要な栄養素を見極めて、毎日合理的に朝食を食べているのだという。

 中村先生は理想的な朝食のメニューを「タンパク質+食物繊維+炭水化物(糖質)」と提言。ちなみに中村先生が毎日食べるメニューは、

・「納豆+卵+かつお節+青汁パウダー」
・「おかゆ+西京焼き+めかぶ」

 この2通りにしぼっているのだそうだ。

■最強の健康パターン(3)食物繊維が腸内細菌を育てる

 ここで注目したいのが食物繊維だ。これが血糖値の上昇を抑える働きがあることは広く知られている。しかしもう1つ効果があることをご存じだろうか。「食物繊維が腸内細菌を育てる」のだ。

 腸内環境を整えるため、多くの人がヨーグルトなどのビフィズス菌を摂取している。ところがビフィズス菌は腸内に良い影響を与えても、数時間で排出されてしまう。効果は限定的なのだ。

 カラダに良い腸内環境にするためには、腸内細菌を育てるしかない。そこで地道に食物繊維を摂取することが大切だ。

 朝食では全粒粉の茶色いパンや玄米を、夕食では納豆やわかめ、めかぶなどを積極的に食べるといいそうだ。

■最強の健康パターン(4)コンビニおにぎりから探る健康の黄金比率

 最後にもう1つだけ。中村先生によると、健康になる「タンパク質:糖質」の黄金比率があるという。それが「1:3」もしくは「1:4」だそうだ。

 しかし会社勤めならば、どうしても昼食をコンビニで済ますこともある。そこで「コンビニおにぎり」からその黄金比率を探ってみたい。

 コンビニおにぎりの多くは、糖質が約36gで、具のタンパク質が平均6gほど。比率は「1:6」になる。ごはんに微量のタンパク質が含まれていることを考えても、糖質の比率が高い。

 そこでおかずをプラスしたい。たとえば豆腐半丁、納豆1パック、ゆで卵1個、サラダチキン100gなどを加えると、コンビニの食事でも黄金比率で摂取できるという。

 このように本書に記された最強の健康パターンは、どれも毎日のルーティーンとして実践できるものばかり。一度決めてしまえば、あとは努力することなく勝手に続いていく。「健康は効率的に手に入る」のだ。ここでご紹介したものは本書の一部にすぎないので、気になる方はぜひ手に取ってほしい。

文=いのうえゆきひろ