もう、ダメ…! 家事のワンオペ地獄から抜け出すために「使えるセリフ」3つ!【やってみた】

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公開日:2019/6/23

『家事のワンオペ脱出術』(佐光紀子/エクスナレッジ)

 ジューンブライドの季節。はれて夫婦となり、希望に満ちた新婚生活をスタートした家庭も多いことでしょう。でも結婚生活をいつまでも順風満帆に進められるかは「家事問題」がクリアになるかどうかにかかっています。特にどちらも仕事を持っている場合はより重要な問題に。どうしても家事がずっしり女性の肩にのしかかりがちで、「なんで私だけ!」という不満がふつふつ芽生えてくるはずです。そうならないためにも今のうちからきちんと相手と家事について話し合っておくことが大切です。

『家事のワンオペ脱出術』(佐光紀子/エクスナレッジ)には、そんな家事のワンオペ地獄から抜け出すための“使えるセリフ”、そこからの解決法が様々なシーン別にたくさん紹介されていて、今すぐ実践したくなるはず。そこで今回はこの中から、よくあるシーンで使える3つのセリフを紹介します。

1、「これ使ったの、私だっけ?」(P.26)

 使い終わったボールペンがそのまま机の上に置いてある。乾いた洗濯物がたたまれずに干されたまま…。こういうシーン、よくありますよね。もう大人なんだから言われなくても片づけてよと、思わず口が動いてしまいそうになりますが、あうんの呼吸や以心伝心なんていうのは残念ながら現実には起こりにくいものです。

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 だからといって、「あなたが使ったのよ!」「あなたが担当でしょ」と相手を主語にして話すと責めているように聞こえ、相手もムッとして気持ちよく動いてくれなかったりしません。そこでこのように「やってほしい」ときこそ脱・以心伝心と割り切って、「このペンって私が使ったんだっけ?」「今日洗濯物を片づけるのは私だっけ?」と自分を主語にして“とぼけた感じ”で問いかけ、「これはあなたの仕事でしょ」と思い出してもらうような言い回しにすると、相手にも「あっ、そっか」と気持ちよく行動してもらうことができます。

2、「どうもありがとう!」(P.92)

 結婚してトラブルになりやすい家事の1つに「食器洗い」があります。食器を洗うと一口に言っても、どこまでやるかは人それぞれだったりします。食器を洗うだけの人もいれば、拭いて棚に戻すところまでのことをさす人もいるでしょう。この認識の違いで、もし自分が棚まで戻すことをさすと思っていても決して「途中までしかやっていない!」とは言わないこと。

「洗っておいたから」と報告されたら、まずは「ありがとう」と家事をしてくれたことに感謝するのが最重要事項となります。そのうえで、棚に戻すまでをやってもらうのかどうかはきちんと2人で話し合うようにして、認識を一致させるようにしましょう。

3、「洗濯機、炊飯器、どっちかのスイッチ押してくれる?」(P.158)

 少し前に「名もなき家事」というワードが話題になりました。掃除、洗濯というようなきちんとした名前がついているものではなく、買ってきたものを片づける、不要なチラシを捨てるなど、日ごろのちょっとした行動も実は積もれば大きな家事負担になるわけで、こういう事細かな家事はだいたい女性が担当していて、男性はむしろ気づいていなかったりします。

 名もなき家事をいちいち説明して気づかせることはかなりハードルが高い作業なので、まずは大きな家事の中の一部分でも役割を担ってもらうようにしましょう。

 例えば、「出社前に洗濯機まわしてくれる? 炊飯器のタイマー入れてくれるのでも助かるんだけど」というように、スイッチを入れるだけのようなプチ作業でも家事にカウントすることで本人に家事に参加している意識を持ってもらうことが、のちのちの家事シェアにつながっていきます。

 これがうまくいけば、その後名もなき家事のいくつかもシェアできるようになり、きっと自分自身の負担も軽減されてくるはずですよ。道のりはかなり長いですが少しずつでも実践あるのみです!

 上記3つ以外にも、家族にも買い物をしてほしいとき、分担したのに結局自分がやっているときなど、こんなときにはこう言えばいいんだという目からウロコ的なセリフがたくさん紹介されています。

 ちなみにワンオペ地獄から抜け出すためには「上手に分担」「自分のことは自分で」「簡単な方法に変える」「やらないをつくる」「機械化や外注も取り入れる」という5つのキーワードが重要になり、これを元に家事の話を家族と気軽に話せるようになると気分よく家事が進むようになるんだとか。

感謝の気持ちが何よりも大切

 今まで違う環境で生活してきた2人が、いきなり同じ家で暮らすのが結婚生活というもの。生活リズムも家事の捉え方も全く同じということはないので、その相違からケンカが生じてしまうのも無理はありません。かといって、そのままにしておくとお互い不満を抱えたままの生活になり、いずれ爆発して悲しい結果になってしまうこともあり得ます。

 そうならないためにも、互いが互いを理解して「これならできる」というところを見つけ歩み寄ることが大切になってきます。そして家事をすることが当たり前と思うのではなく、「忙しい中やってくれてありがとう。助かる」という感謝の気持ちをきちんと伝えることが家事分担も結婚生活もうまくいく1番の秘訣になります。

 最初のうちは「なんでこんなことまで」という辛抱が続くかもしれませんが、先々のことを考えて今は頑張りましょう。

文=JUNKO