弱々しいタイプは顎を上げよ! 顔、相づち、質問で作るこじらせない対人関係術

ビジネス

2019/7/2

『顔で話せ! 相づちで話せ! 質問で話せ! ――こじらせない対人関係術』(庄司麻由里/時事通信社)

「普通にしているだけなのに怖がられてしまう……」
「会話が続かない。これってコミュ障だから?」
「もっと打ち解けたい! でも、どうしたらいいんだろう」

 会社が新入社員に求める素質のひとつとして“コミュニケーション力(コミュ力)”が挙げられる。つまり、コミュニケーションに苦労する社会人が多く、その苦労が上記のような具体的な悩みにつながっているのだろう。

 コミュ力に自信がない。あるいは、さらにコミュ力を磨きたいという方にピッタリなのが『顔で話せ! 相づちで話せ! 質問で話せ! ――こじらせない対人関係術』(庄司麻由里/時事通信社)だ。

 著者はTBS「はなまるマーケット」や「朝のホットライン」などの生活情報番組で30年以上レポーターを務めたフリーアナウンサーの庄司麻由里氏。これまでアナウンサーとして培ってきた対人関係におけるテクニック・心構えなどを自身の経験をもとに紹介した1冊となっている。

 本稿では、すぐに実践できる3つのポイントをほんの少しだけ紹介したい。

■無意識の顔を意識せよ!

「何か怒ってる?」「ヘラヘラするな!」「なんだか覇気がないんだよなぁ」と、言われたことはないだろうか。当然ながら、アナタは意識的に怒ったり、笑ったり、元気がなかったりしているわけではないはずだ。

 鏡でチェックしても、そんな表情はしていないので「周りの人の気のせいなのでは?」と考えてしまう。しかし、著者曰く、鏡で見ている顏は「意識した顏」「力が入った顏」。普段、周囲に見せている顏は「無意識の顏」「本当の顏」なのだとか。

 そんな無意識顔をチェックするときは、スマートフォンなどで人の話を聞いているときの様子を撮影すると良いそう。さぁ、何も意識していない自分の顏を見て「怒り顔」「笑い顔」「泣き顔」を判断してみよう。

 私が家族に普段どんな顏をしているか聞いてみたところ、「いつもヘラヘラしていて気持ち悪い」と、悪意のある回答。少し傷ついた。

 怒り顔、笑い顔、泣き顔の対策はそれぞれ以下のとおり。

怒り顔 → 目の力を抜く、口元を緩める、など
笑い顔 → 目に力を入れる、真剣な表情で話す、など
泣き顔 → 相手の目をまっすぐ見る、あごを少し上げる、など

 本書では、それぞれの無意識顔の例となる芸能人やそれぞれのメリット・デメリットなども紹介している。

■聞き上手のコツはうなずき・相づちにアリ!

 突然だが、アナタにはお笑い芸人顔負けの爆笑トークが何分できるだろうか。イジワルな質問かもしれないが、きっと多くの人は1分も持たないだろう。つまり、話すことで相手を楽しませ、距離を縮めようとするのは、気の置けない仲でないとちょっと難しいのだ。

 天才的な話芸を持たずとも、上手にコミュニケーションを取る方法こそ“聞く”ことにある。しっかりうなずくことで「アナタの話を聞いていますよ」という気持ちが伝わり、「アナタの話わかる! もっと聞かせて」というメッセージを送ることができるのだ。

 自分の話していることに、しっかりリアクションしてくれる。話し手としてはこんなに嬉しいことはないはずだ。

■「Yes」「No」で返せる質問はするな!

 さらなる聞き上手を目指すならば、質問にもこだわるべし。ただ闇雲に質問しても、逆効果になってしまうこともある。それでは、どのように質問すれば盛り上がるのだろうか。

 イメージは、試合が終わった後のスポーツ選手へのインタビューだという。例えば、野球の試合でホームランを打った選手に対して……

「ホームランを打った瞬間、うれしかったですか?」
「はい、うれしかったです」

 この質問だと、話はまったく盛り上がらない。このように「はい」「いいえ」で答えられる質問よりも、

「どんな想いでバッターボックスに立ちましたか?」
「今の気持ちを誰に伝えたいですか?」

 といった質問の方が、話が盛り上がりやすくなる。

 他にも本書は、好印象を与える話し方や仕事ができる人の話し方などを紹介。しかも、実践しやすいものばかりだ。ビジネスだけでなく、異業種交流会で新たな人脈を築きたい方、意中の相手を振り向かせたい婚活中の方にも使えるはずだ。

文=冴島友貴