田舎でできてお財布にやさしいエンタメは…セックス? ちょいおバカなJKが空回りするギャグコミック

マンガ・アニメ

2019/7/18

『田舎で、暇だから、モテたい』(お肉おいしい/竹書房)

 地方や田舎出身の人なら、タイトルを読むだけでも「わかる~!」と叫んでしまう。『田舎で、暇だから、モテたい』(お肉おいしい/竹書房)は、Twitterで3万リツイート超の人気コミック『朝起きたらブスだった』(KADOKAWA)の著者が描く、オリジナル4コマギャグコミックス。

 そう、田舎は暇だ。とにかく暇だ。遊びに行くような場所もないし、仕事がないからお金もない。だったら、暇つぶしに何をしよう? 田舎でもできて、お財布にもやさしいエンタメ──それが恋愛とセックスだ!

 花のJK・美衣の住む秋田の田舎には、カフェなんていうオシャレなものは存在しない。休日に暇をつぶしたければ、本屋かドラッグストアに行くくらいしかない。そんなところで、お金のない女子高生ができる娯楽といえば、恋愛とセックスしかないのである。

 正直言ってセックスはどうでもいいけど、男にちやほやされて過ごしたい。だが美衣と、その友達・星子が通っているのは女子校だ。そうそう出会いが転がっているわけではない。男性教師にかけるか(※女子高生に手を出す大人はキモいし淫行なので却下)、東京に進学するか(※恋愛経験ゼロのままではチャラい先輩に弄ばれて終わる未来しか見えない)、はたまた兄弟の友達を狙うか(※おかんに兄弟を産んでもらうところから始める必要あり)…どれも無理だ。今すぐに、男子にモテる方法を考えなくては!

 ──というわけで、モテを追求する美衣がまず考えたのは、動画投稿サイトのMe Tube。ミーチューバーになってモテようと企むほかにも、肌見せ服、メイク、可愛い方言、合コン、インスタ映えなどなど、モテにつながりそうなありとあらゆる可能性に、美衣は果敢に挑んでいく(暇だから)。

 しかし、女子高生の日々に容赦なく襲いかかるのは、夏休みやクリスマス、正月にバレンタインといった数々のイベントだ。恋愛経験ゼロ、趣味なし、持ち金ゼロのJK・美衣は、猫目の美人だが隠れオタクの星子とともに、迫り来るイベントと果てしない田舎の日常に、どのように立ち向かうのか!?

 とにかくモテたい一心で突き進む美衣だけれど、どうしたって憎めないのは、ちょっとおバカで可愛いところと、隠しきれない郷土愛が見え隠れしてしまうから。

 都会とモテに憧れる美衣の気持ちは、出身が田舎だという人なら、首がもげそうになるほど激しくうなずいてしまうだろう。田舎に対する鬱屈やモテたいという願望に共通しているのは、「ここではないどこか」への憧れだ。都会っ子でもモテるという人でも、なにかに憧れたり、空回りしてしまったりした経験がある人ならば、きっとくすりと笑える本作。読了後には、「今ここにいられることも幸せかな」と、ほのぼのと感じられるはずだ。

文=三田ゆき