幸せになるかどうかは自分しだい! 望みを叶えるためのシンプルな10のレッスンとは?

暮らし

公開日:2019/7/26

『読むだけで気分が上がり望みがかなう10のレッスン』(リチャード・カールソン:著、浅見帆帆子:訳/三笠書房)

「最近いいことが全然ない…」と感じ、いつも不機嫌に過ごしている人は意外と多いのではないだろうか。『読むだけで気分が上がり望みがかなう10のレッスン』(三笠書房)の著者リチャード・カールソン氏は、目の前で起きている事柄の内容ではなく、それに反応した自分の感情がすべての原因だという。つまり、気分を上げることが幸せな人生を送るコツだというのだ。いいことがあった日には世界が明るく見えるが、辛いことが起きると世界が真っ暗になったように感じるだろう。多くの人たちは、いかに感情によって日常が支配されているのかに気づいていないという。本書では、心の整え方をベースにした「引き寄せのコツ(10の法則)」が紹介されている。

(1)「気分の波」に飲まれない

 誰にも気分が乗らないことや落ち込むことはある。そんなときにはすべてが面白くなく感じるが、実は「感じ方」しだいで現状を変えることができると著者はいう。絶えず変化し続ける気分の波をうまくコントロールすることが重要なのだ。問題に直面すると人は問題を明確にしようとするが、「イヤなことを考えない」ことが大切となる。不安や心配を放っておき気持ちを楽にしておくことで、気分が上がりやすくなるという。

(2)幸せに生きると決める

 人はイヤなことがあると、つい他人のせいにしてしまいがちだ。「あの人のせいでこうなった」と恨み言をいえばいうほど怒りがつのり、イライラが止まらなくなってしまうだろう。そんなときの感情を切り替えるコツは、「自分の幸せは100%自分しだい」だと考えることだという。他人を変えることはできないが、自分の気持ちは自分で切り変えることができるため幸せへの早道となるのだ。

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(3)「考えない」練習をする

 著者によれば、人間の感情は「考えること」から生まれるという。楽しいことを考えればいい気分になり、不安や心配でいっぱいになるとネガティブな感情が生まれるのは当たり前だろう。人生を好転させるためには、考え方を変えることが重要となる。特に、過去に起きた出来事や未来の心配事などにとらわれて不快な思いをするのはとても損をしていることなのだ。

(4)「プラスの面」に注目する

 失業したり病気になったりと、人生には楽しいことばかりではない面も確かにある。しかし、そのような状況に陥ったときにどのように考え行動するかで、その後の人生は大きく変わることになるだろう。「なんとかなる」と楽天的に考えられる人や、たとえ失敗してもそれを糧にして挑戦し続ける人は、幸せへの近道を見つけることができるという。

(5)考え方は、人それぞれ

 人との違いに落ち込んだりイライラしたりと、多かれ少なかれ人間関係にストレスを抱えて生きている人は多い。相手を変えようともがいても、結局変えることなんてできないのだ。人間関係を円滑にするための著者のアドバイスは、「考え方は、人それぞれ」「みんな違って、みんないい」とお互いの違いを受け入れて楽しむこと。もし苦手な相手が現れた場合は、イヤなところを見るのではなく、違いを「異文化コミュニケーション」として観察するのも面白いという。海外の人とは生活習慣が異なりびっくりさせられることが多いが、苦手な人を別の習慣を持つ人だと思えばすんなりとその違いを受け入れられるのではないだろうか。

 本書で紹介してある残り5つのレッスンも、生きることを楽で豊かにしてくれるものばかりだ。すべてのレッスンに共通しているのは、「自分が心地よく感じるように物事を捉えること」。感情によって行動が変わり、行動が変われば起きる出来事も変わるという。幸せを他人任せにすると不平不満をいうことしかできないが、自分しだいで人生が好転するなんて、考えるだけでもワクワクしてくるだろう。本書には幸せになるための秘訣がたっぷりと詰まっているので、現状を変えたいと思っている人にはぜひともおすすめの一冊だ。

文=トキタリコ