【作ってみた】トマト好きが震える「レシピ66連発」。和洋中からデザートまで対応するトマトの底力

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2019/8/24

『野口真紀の わたしの好きなトマト料理 サラダ、煮込み、大皿料理まで くり返し作りたくなるトマトおかずの決定版66』(野口真紀/誠文堂新光社)

 リコピン、βカロテン、ビタミンCなどさまざまな栄養素が豊富に含まれていて、彩りの面でも味つけの面でも料理で大きな役割を担ってくれるのが、「トマト」。普段から使用頻度の高い野菜ではありますが、さらにアレンジの幅を広げてくれそうなレシピ本を発見しました。それが、『野口真紀の わたしの好きなトマト料理 サラダ、煮込み、大皿料理まで くり返し作りたくなるトマトおかずの決定版66』(野口真紀/誠文堂新光社)です。

 本書は、ほぼ毎日トマトを食べているという著者・野口真紀さんによる、トマト料理だけを集めたレシピ本。レシピのバリエーションが豊富なのはもちろんのこと、トマトに含まれる栄養素やその効果、調理法による味の違いなど、トマト料理を楽しむにあたって知っておきたいことをしっかり教えてくれます。紹介されているレシピは、いつもの定番料理をトマトの使い方で“変身させる”ものが多く、「あ、その手があったか!」とすぐに真似できそうなものばかり。そこで、気になったものをいくつか実際に作ってみました。

■「トマトの豚しゃぶサラダ」(pp.10~11)

 1つ目は、「トマトの豚しゃぶサラダ」。ボウルに4等分に切ったミニトマト、玉ねぎとにんにくのみじん切り、醤油、オリーブオイル、こしょうを混ぜ合わせておきます。あとは水菜を切ってお皿に敷き、豚肉を静かに沸いたお湯でさっと茹でて水気をよく切ったものを乗せ、作っておいたミニトマトのタレをかければ完成です。

 冷しゃぶは暑い季節に活躍する定番肉料理の1つですが、トマトを加えることで爽やかさが増し、栄養価もアップします。普通のトマトではなくミニトマトを使うことで甘さも加わり、玉ねぎの辛さを和らげる効果も! これなら、玉ねぎが苦手な人でもおいしく食べられそうです。

■「トマト肉じゃが」(p.45)

 2つめは、「トマト肉じゃが」。鍋に、醤油、酒、砂糖、水を入れて中火にかけ、煮立ったら牛肉を入れ、色が変わったらいったん取り出します。そこにじゃがいもを加えて弱火でやわらかくなるまで煮込み、櫛形に切ったトマト、牛肉を戻し入れてさらに10分ほど煮れば完成です。

 いつもの肉じゃがに入れるような玉ねぎもにんじんも入っていないのに、味に物足りなさはまったく感じません。それどころか甘辛い味つけと酸味の相性の良さで、スッキリと洗練された味わいに。煮物は登場頻度の高い料理ですが、こういうアレンジを知っておくことで、食卓のマンネリ防止にもなります。

■「トマトのコンポート」(pp.88~89)

 最後はトマトを使ったデザートから、「トマトのコンポート」を。鍋にレモンの輪切り、シナモンスティック、グラニュー糖、水を入れて煮立て、湯むきしたトマトを加えてキッチンペーパーをかぶせます。あとはシロップをすくってかけながら1分ほど加熱し、そのまま余熱で火を通したあと、冷蔵庫で半日冷やせば完成です。

 甘いシロップをたっぷりと含んだトマトは、まるでフルーツのよう。口に含んだ瞬間のひんやりとした感覚と爽やかな甘さ、そしてふわっと広がるシナモンの香りがたまりません。シナモンが苦手な人は、シナモンなしでもおいしく作れます。完熟トマトを使う場合は、切り込みを入れると煮崩れてしまうので、切り込みは入れずに皮をむいた方がいいそうです。

 和洋中の料理からデザートまで、幅広いアレンジを受け入れてくれるトマト。ほかにも「トマト豚汁」「トマトと豚肉の生姜焼き」「和風トマト麻婆豆腐丼」など、ページをめくるごとに気になる料理がたくさん! 加熱することでトマト独特の酸味は和らぐので、本書のレシピを活用すれば、今までトマトが苦手だと思っていた人も「好きなトマト料理」を見つけることができそうですね。

調理、文=きこなび(月乃雫)