さりげなく感じのいい人になりたい!いい人間関係を手に入れる「ちょっとした気配り」

暮らし

公開日:2019/8/30

『さりげなく「感じのいい」人 心がほっとする気くばりのヒント』(山﨑武也/三笠書房)

 人間関係の良し悪しは人生を大きく左右する。誰からも好かれる人、信頼される人、空気がなごむ人…。そんな魅力的な人になるにはどうすればいいのか。『さりげなく「感じのいい」人 心がほっとする気くばりのヒント』(山﨑武也/三笠書房)では、人に好かれてうまくいく人の行動、話がはずむ「あいづち」の打ち方、心にいつまでも残る「やさしい言葉」など、ほんのちょっとしたことで感じのいい人になれる秘訣がまとめられている。

 本書の著者である山﨑武也氏は、ビジネスコンサルタントとして国際関連業務に幅広く携わり、茶道など文化面でも活動。著作にはベストセラーとなった『心を打つちょっとした気の使い方93』や『ちょっとしたことでかわいがられる人、敬遠される人―もっと快適に生きる100の人間関係術』などがあり、卓越した人間観察力から生みだした人生を快適にする人間関係術を紹介している。山﨑氏は本書で、「感じのいい人」についてこのように述べている。

自分の都合だけを考えるのではなく、ちょっとでよいから「相手の都合」にも考えを及ぼして、相手に気を使う。それができる人こそが、「好感を持たれる人」なのである。

「感じのいい人」とは「好感を持たれる人」であり、人から好感を持たれるかどうかは相手の立場になって考えられるか、「自分が相手の立場だったら」と相手の気持ちを想像して動くこと、つまり「気くばり」ができるかが最大のポイントなのだ。たとえば、子どもに話しかけるとき、大人である自分はどうすべきか。大人に上から見下ろされたらどう思うかと、子どもの立場になって考える。子どもの目線に合わせて、かがんだり姿勢を低くしたりしたほうがいいんじゃないだろうか。そう考えて行動することが「気くばり」である。少しずつでいいから相手のことを考え行動する習慣を身につけていくことで、感じのいい人になっていくのだ。

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 本書には参考になる気くばりの方法や心構えが101個も紹介されていて、どれも簡単にマネできるものばかりだ。そのひとつが、話をしていて楽しい人の気くばり。会話するときに相手が話したいことを話せるように気を配るには、どうすればいいか。それは、「相手の関心事」を見つけ話題をふることだ。そのために、話し相手が質問してくる内容は、その相手が聞いてほしい、話したいという気持ちがあると考えてよいと山﨑氏はいう。本当だろうかと疑ってしまうが、関心がないことを質問しないだろうから、なるほどと思わされた。少し相手のことを考えればわかったのかもしれないが、今まで全然気づかなかった。相手がした質問を同じように相手にお返してあげる。すると、相手も話したいことがあるので、会話は調子づいてくる。今日からすぐに実践したい。

 ほかにも、「必ず打ちとける目線の魔術」「相手に『さわやかな印象』を与えるこのしぐさ」「食事中のうまい話術、決め手はここ!」など、シチュエーションに合わせた「こんなときこうする!」というアドバイスが具体的に紹介されている。公私を問わずさまざまなシーンで役立つはずだ。

文=なつめ