40代から「求められる人」になるために、能力よりも大事なことは?

ビジネス

2019/9/3

『いくつになっても「求められる人」の小さな習慣』(中谷彰宏/青春出版社)

 人生80年時代をすでに超えて、人生100年時代が到来するともいわれる。そう考えると、異称が初老の40歳ではあるものの、まだ折り返し地点にすら到達していない。人生半ば。これからさらに高みを目指そうと思いを秘めている40代もいるだろう。

■40代は能力より信用で勝負

 しかし、20代なら勢いや元気といった若さで押し通せても、40代になるとそうはいかない。周囲は40代に、若さの代わりとして「信用」を求める。『いくつになっても「求められる人」の小さな習慣』(中谷彰宏/青春出版社)は、40代からの信用の大切さを説く。

ミスをした時に、許されるかどうかは信用の差になります。

えこひいきされるためには、信用をつくっていくことです。

 本書は、40代から転職、再就職、再雇用を希望したり、他者から求められたりするためには、まず「信用がある人」を目指すべきだ、と述べている。人生の後半戦で成功するのは、必ずしも「能力がある人」ではないのだ。

 飲みニケーションという文化が岐路に立たされている。もしかしたら、就職氷河期で社会に冷遇された40歳前後の少なくない人々は、他の世代以上に飲みニケーションを大切にして、世渡り上手に努めてきたかもしれない。懇親会、反省会に積極的に参加するのは当たり前。2次会、3次会まで付き合って、周囲の信用を得てきた。しかし、本書は、そんな信用の集め方を40代からは変えるべきだ、としている。

 本書によると、「求められない人」は、パーティーに遅れてやってきて、最後までいる。そして、自らが2次会に参加するだけでなく、「もう帰るの?」と言って周囲も巻き込もうとする。一見、人の繋がりを大切にしようとするがゆえの言動に見えるが、本書は手厳しい。

 パーティーは前半と後半で層が違う、と本書は述べる。そして、「求められる人」は忙しいため、1次会でパッと帰る。「求められない人」ほど、自分が待っているのが寂しいためわざと遅れてやってきて、忙しくないためダラダラと遅くまでいる。ダラダラと遅くまでいると、ダラダラした人脈ができ、結果、求められない人たちの人脈に巻き込まれてしまう。

■パーティーでも仕事でも“前”が肝心

 これと似たような例は、仕事の時間にも見ることができる。日本人は、残業が大好きだ。しかし、本書によると、パーティーでも仕事でも“後ろ”は効率が悪い。残業をするのなら、早朝にその分の仕事を回すのが「求められる人」になるための近道だ、という。

一流は、朝に仕事をしている人たちです。
夜は、二流が仕事をしている時間です。

 40代の信用は社会での20年間以上の蓄積ではある。しかし、人生80年、100年時代といわれるこれからの日本。求められる人を意識した行動にチェンジさせるタイミングは、まだ遅くないとも考えられそうだ。

文=ルートつつみ