こんな会社があったら即刻入社希望! ど天然の上司にひたすら癒されるお仕事コメディ漫画

マンガ・アニメ

2019/9/17

『新しい上司はど天然』(いちかわ暖/秋田書店)

「次にくるマンガ大賞2019」にて、Webマンガ部門7位となった『新しい上司はど天然』(いちかわ暖/秋田書店)は、天然上司に癒され、読みながら確実にニマニマしてしまうお仕事コメディ漫画だ。

 パワハラ上司に精神と胃をやられ、疲れ果てていた会社員・桃瀬(ももせ)は、そのトラウマを背負いつつ転職して、新しい会社に入社する。しかし、転職先の上司・白崎(しろさき)は、クールでツンとした雰囲気。「またパワハラされたらどうしよう…」と不安を抱いていたのだが――。

桃瀬「(パソコンを操作しながら)どうしよう、ここのやり方分からない……」
白崎「あぁ、これわかりにくいよな」
と言いながら、マウスと間違えて、桃瀬の手をクリック。
白崎「(汗)わっ、すまん」
桃瀬「(笑いをこらえて)……」

――そう、白崎主任は、「ど天然」だったのだ。

 他にも、ノラネコと木を間違えたり、シャーペンをカチカチする時、芯の出る方を指で押したり、七味と間違えて楊枝を蕎麦に入れようとしたり…。そんな白崎主任のいる会社で働くことになった桃瀬は、癒しと笑いに満ちたお仕事ライフを送るようになる。

 本作を読めば、「本当にこんな会社があったらいいのになぁ。すぐ転職するのに!」と、読者の99.999パーセントの方は思うだろう(大袈裟ではない!)。それくらい、白崎主任は可愛く優しく、そして何よりも「部下想い」なのだ。

 ど天然をかましてただ笑わせてくれるだけではなく、部下のことを大切に考え、さらに仕事はきちんとデキるという、カッコ可愛い上司なのだ。

 また、この会社に揃う個性的な社員は白崎だけではない。マイホームを買ってすぐ妻に離婚されてしまったという「かまってちゃん」の青山課長や、桃瀬と同じくパワハラ上司の元から転職してきた、「世渡り上手」な金城などの同僚もいる。

 和気あいあいとした雰囲気の職場で、仕事で悩めば相談に乗ってくれる上司がいて。しかも、その上司はど天然で可愛くて。もう、こんな会社って最高過ぎるだろう。

 さらに、本作のオススメポイントは、作品の舞台が現実の場所であることだ。会社が恵比寿にあるという設定なので、作中では恵比寿周辺を思わせる実在の場所がいくつか登場する。このリアリティのおかげで「本当に桃瀬と白崎はこの辺りのオフィスビルで働いているのかも…」と想像が膨らみ、近辺に行ったことがある人はとても楽しく読むことができるだろう。恵比寿に聖地巡礼に行けるのも、ファンとしてうれしい限りだ。

 また、コミックス発売記念としてYouTubeでは特別PVも公開されている。桃瀬役は声優の西山宏太朗さん。白崎役は櫻井孝宏さんという豪華キャストが起用されているので、こちらも必見だ。

 Webマンガ部門では7位だったかもしれないが、「サラリーマンお仕事コメディ漫画」部門があったら確実に1位に輝いていたであろう本作。仕事に疲れた時、あなたの心をきっと癒してくれるだろう。

文=雨野裾