GACKTはなぜ勝ち続けるのか? 一流を知るオトコが伝える現代人必須の“メンタルリセット”

ビジネス

2019/10/2

『GACKTの勝ち方』(GACKT/サンクチュアリ出版)

 オマエの夢に理由などいらない――。周囲から何を言われようとも、自分流に勝ち続けるオトコ・GACKTの自著『GACKTの勝ち方』(サンクチュアリ出版)に綴られている一節だ。自身の武器は「人生すべてをマネタイズすること」と主張する彼の生きざまは、もがきながらも生きるすべての人にとっての指針となりうる。

■GACKTの名言「メンタルリセット」の真意

 GACKTは果たして何者なのか。人によってはアーティストとしてのイメージよりも、俳優業や実業家としてのイメージの方が強いかもしれない。しかし、本書では「もし、ある人がボクに対し『(ミュージシャンとしての)代表作なんてないんじゃないの?』と言うのなら、『あーないかもなぁ(笑)』でいい」と世間の声を一蹴する。では、彼はなぜ“実業家”であり続けるのか。その答えは「自分の好きな音楽とステージをやり続けるため」だという。

 そして、彼の原動力にはさまざまな言葉がひそむ。例えば、年始恒例のテレビ番組「芸能人格付けチェック」で彼が発して一躍ブームとなった言葉「メンタルリセット」はそのひとつだ。

 しかし、おそらく世間が連想する言葉のイメージとは異なる。自分の努力不足や判断ミスが招いた結果に対して使うのではなく、GACKTが前提とするのは「ベストの選択と努力」がなされているかどうか。それがあった上で「起こってしまった不測の事態は気にしない」とするのが、本来のメンタルリセットだという。

 方法は単純で「思わぬ結果になる時に笑い飛ばす」のみ。笑顔で一言「メンタルリセット~~~~!!!!」と叫べば、気持ちを元のレールにさっと戻せると諭す。

■悪い噂ほど「遠くまで波が立つ」

 波に乗るのではなく「自らの力でその波及を起こす」というのも、彼自身による哲学だ。情報が激しく行き交う現代では、ポジティブな情報やネガティブな情報が氾濫しているが、GACKTはそれらを「プラス・マイナス」の二元論に押し込めて考えてはいないという。

 自分の発言が炎上しているとき、彼は「ボクの商品はすこぶる売れる。数字が伸びる」と事態を俯瞰する。物事のエネルギーとは「池の真ん中に石を投げた時に立つ波紋」と似たようなもの。不思議なもので、悪い噂ほど「強く激しい分、遠くまで波が立つ」と伝える。

 情報化社会においては、エネルギーは常に多方向へ流動している。だからこそ「恐れるな。【コイツ…ヤベェ!】と思わせろ」と、私たちに投げかける。

■最後は「カブいている人」になれ!

 GACKTが一番キライな言葉は「ダサい」だという。その理由は「すべて自分の判断ミス、覚悟のなさから生まれるもの」だから。そうならないためには「美学を意識し少しずつでもそれを持とうとすることが大事」と諭す。

 ネット上の炎上がいい例で、むしろ「絶好のポイントだと認識すればいい」と伝えるGACKT。大切なのは事態とどう向き合うかであり、誰かしらに「コイツすげーわ」と思わせられれば、「許せない!」と怒りをぶつけるファンがいる一方で、「この人、なんかイイよね」と言ってくれる人たちも現れるという。

 ネガティブな情報であっても、ファンを獲得できる時代。普通に謝れば単なる「ダサい人」に陥ってしまうが、自分を貫き通せれば「ヤバい人」になり、その先でポジショニングが完璧にできれば、最終的には勝新太郎や北野武のような「カブいている人」になれると背中を押す。

 さて、本書を読んでみるとなぜか、自分がいかにちっぽけな世界で生きているのかとも気づかされる。GACKTに学ぶのではなく、彼に“なりきる”ことこそが人生にとっての道しるべ。この1冊から、きっと毎日の生活を変化させられるはずだ。

文=カネコシュウヘイ