義母が突然の訪問、イラ立つ妻!…夫がとるべき最善策は? 答えがわからない人が今すぐチェックすべき重要事項

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更新日:2019/10/24

『まんがでわかる 妻のトリセツ』(黒川伊保子/講談社)

 夫婦生活は一蓮托生。妻と夫の二人三脚で成り立つものだが、2人きりで完結する人間関係ではないからややこしい。そもそも別の家庭で育った他人であったはずの2人が、一つ屋根の下で生活するのだから、ときには大ゲンカにまで発展することもあるだろう。

 例えば、前ぶれなしに突然機嫌よく自宅へ訪れた「夫の母親」に対して、妻は何を思うだろうか。夫が「せっかく来てくれんだし」とでも言おうものなら、母親がいるうちは笑顔で接していても、後になって「何で言ってくれなかったのよ!」とイライラをぶつけてくるかもしれない。

 そんな場面でも大切なのは夫から歩み寄ろうとする気持ち。そう思わせてくれるのが、日常でありがちな妻の“地雷”をふまないための指南書『まんがでわかる 妻のトリセツ』(黒川伊保子:著、堀田純司:シナリオ、井上菜摘:漫画/講談社)である。

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■嫁姑問題が起きる理由は女性の「テリトリー」にある

 ストーリー仕立ての本書は、とある夫婦の日常を描きながら展開していく。ページをめくるたびに、夫側としては自分の日頃の振る舞いを思い出して“ハッ”とさせられるような、何とも居心地の悪い感覚に陥ってしまうのも本音だ。

 例えば、本書で描かれている、夫の母親が夫婦の新居をふと訪れる一幕もそのひとつだ。妊娠が発覚した妻への気遣いからと、ある日突然現れた母親。夫が仕事から自宅へ帰ると、「おまえの好きな芋の煮っころがしつくってるから」と笑いながら台所に立つ母親がいる一方で、食卓にはゲッソリと疲れた妻がいた…。

 妻からの「ごめん…お義母さんに帰ってもらって!」というお願いに、「俺の母さんだぞ」「そんなこといえるわけないだろっ!」と食い下がる夫。やがて妻が家を飛び出し、公園のベンチで絶望する夫に向かって、「トリセツ」は「家庭内の『女女問題』は男には見えません」とアドバイスをする。

 男性は、そもそもなぜ妻が母親の訪問を嫌がったのか、ピンとこないかもしれない。それは、妻が自分のテリトリーを侵されたから。女性脳は「家具やモノの配置をミリ単位で把握しコントロールしている」傾向にあり、夫がそれを理解していないのが理由だった。

■夫の実家は妻にとって“がっつりアウェイ”

 いわゆる“嫁姑問題”はどの家庭にもあると思われがちだ。妻が夫の実家へ帰省するという場面で、いざこざの原因になることも少なくないだろう。

 その問題の背景には、女性ならではの「テリトリー」問題がある。そしてその問題の対処法を以下のように提案する。

 大切なこととしておさえておかなければいけないのは、夫にとっては“実家”であっても妻にとっては「がっつりアウェイ」であるという点だ。義理の母親が「あなたたちは楽にしていてね」と声をかけてくれたとしても、本来のホームでない場所で妻が相当に気を遣っているということを忘れてはならない。

 そんな場面で夫がすべきなのは、「オレらも手伝うよ」あるいは「母さんがいってるんだから、オレらは休もう」と、妻が楽に過ごせるように態度をわかりやすくみせること。苦手な食べものに困る妻をみたら「あ、それはオレが食べるよ」と一声かけるなど、アウェイではとにかく妻の気持ちを察して振る舞うように心がけるのが大切だ。

 もっとも肝心なのは、「妻の味方になれるのは夫だけ」ということ。ストレスをほんの少しでもやわらげてあげようという姿勢が、円満な夫婦生活には求められる。ちょっとしたいさかいは、ちょっとした気遣いで防ぐことができる。本書のアドバイスを頭に入れることができれば、きっとそう感じるはずだ。

文=カネコシュウヘイ