「自称サバサバ系女」の泥沼不倫にエリート彼氏の二股疑惑…迷惑人間をぶった斬る共感度抜群の「ブラックガールズトーク」

マンガ・アニメ

公開日:2019/10/26

ブラックガールズトーク(1)

作家:
出版社:
小学館
発売日:
『ブラックガールズトーク』(小学館)

 気心の知れた女友達だけでする家飲みは、とてもおもしろい。普段、職場や恋人の前ではなかなか話せない悩みや本音を炸裂させ、共感してもらったり、時には共に解決方法を考えたりもする。歳を重ねるにつれて、抱えている悩みも深刻化する傾向にある。ただおしゃべりをすることで、心が軽くなることがずいぶんあるのだ。

 マキノマキさんの『ブラックガールズトーク』(小学館)は、20代半ばの仲良し女子3人が、自宅で飲んだり食べたりしながら、職場やプライベートで出会った「迷惑人間」とのリアル体験談を語る様子が描かれているマンガだ。本書の魅力は、妻にお金を渡さないモラハラ夫や結婚至上主義の女、久々に連絡してきて、無理難題を押し付けてくるモンスター女友達など、あらゆる種類の迷惑人間が、必ず痛い目にあうラストが待っているところ。真面目に生きる女子たちが救われていく過程は、読んでいるだけで心のデトックスになる。

 登場するのは、顔もスタイルも成績もまあまあ、その中で彼氏だけは平均より少し上(大手商社勤めのエリート)だが、退屈な日常に飽き飽きしている24歳の奈緒。そして、奈緒の高校からの友達で、優しくて面倒見がいい保育士のあや。最後に、あやの従姉妹でしっかり者の商社OL・頼れるおもしろいお姉さんの佳央梨である。

 最初に登場する迷惑人間は、佳央梨の会社の先輩である「自サバ女」こと「自称サバサバ系女」だ。赤川さん(29)という先輩は「女はネチネチ、人の悪口ばかりだから男友達と一緒のほうが楽」と豪語しているが、後輩の服やメイクを小ばかにするなど、“ハッキリ”と“無神経”を履き違えている。また、仕事でも勘違いが多い上、ミスを絶対に認めないので、周囲も困惑していた。おまけに、課長と社内不倫をしていることも有名で、その相談を、社内の営業部のイケメン男子(彼女持ち)にする。まさに周囲の人間を軒並み不快にしていく人物だった。しかし、赤川さんはある日、営業部のイケメン男子の彼女の怒りを買ってしまい、したたかな方法で逆襲される。さらには不倫相手の課長の奥さんが、会社まで慰謝料を請求しにやってくる顛末が描かれているのだ――。

 ネチネチしている「自サバ女」は、思わぬ方法で罰を受けるのだが、社会に出ると時折「関わると危険なタイプ」の人と出会ってしまうことがある。退屈な日常に飽き飽きしていた奈緒も、大好きなエリートの彼氏に二股疑惑が浮上するし、保育士のあやも、人に点数を付ける癖があるモンスターペアレントの母親に心を煩わせる。

 仕事や情が絡み、なかなか簡単に関係を絶つことができない環境で迷惑人間と出会うと、心も身体も疲労困憊になりがちだ。だが、本書は女子3人が、愚痴を聞き合ったり、時には結託して行動し、事件を解決へと導いたり、最終的には心がスッキリとする体験談が描かれているので、読んでいて元気が出るし、とても勇気づけられる。

「あ~こういうトラブルメーカーいるいる!」と、共感しながら、ちょっぴりブラックなガールズトークにニヤリと笑えるマンガである。

文=さゆ

この記事で紹介した書籍ほか

ブラックガールズトーク(1)

作家:
出版社:
小学館
発売日: