熱量ある感想が続々! 壮大な世界観を背景に繰り広げられる切ないラブストーリー『メイデーア転生物語1 この世界で一番悪い魔女』

文芸・カルチャー

2019/11/15

『メイデーア転生物語1 この世界で一番悪い魔女』(友麻碧/富士見L文庫)

 惜しまれながらも大団円を迎えた『かくりよの宿飯』、最新第7巻が大好評の『浅草鬼嫁日記』(共に富士見L文庫)。“あやかしファンタジー”の二大人気シリーズを持つ友麻碧さんの最新シリーズ、『メイデーア転生物語』が話題を呼んでいる。

 舞台は魔法の息づく世界“メイデーア”。辺境貴族の令嬢マキアは、〈世界で一番悪い魔女〉との悪名高い“紅の魔女”の末裔だ。11歳の誕生日に、自分を凌ぐ魔法の才能を持つ奴隷の少年トールと出逢い、共に成長する。2人はやがて分かち難い絆で結ばれるが、絶対的な運命によって引き裂かれてしまう。

 それはメイデーアに伝わる救世主伝説だった。

 異世界から現れた“救世主の少女”を助ける“守護者”に選ばれたトールは、王都へと召喚されてしまう。彼と再び会いたい一心で、マキアは最難関の魔法学校を目指す――。

 読書メーターでは、熱量ある感想が次々に上がっている。その一部をちょっとだけ紹介しよう。

新たな転生ファンタジーの誕生に心躍りました。マキアとトールの関係性や、魔法・使い魔の存在、個性的な登場人物など惹き付けられる魅力がたっぷりです。また続きが楽しみなシリーズが増えて、とても嬉しいです。(りお)

とにかく私が魔法モノが好きなので、呪文やマジックアイテムに心が躍った。途中から学園モノになるところもツボを押さえている。恋愛やサイドストーリーも気になるような設定。これからが楽しみなシリーズ。(佐島楓)

 他にも「『かくりよ』『あやかし夫婦』の作者さんという印象が強いだけに、魔法ファンタジーというのは最初、不思議な感覚だったけど、テンポがよくてキャラの心情も伝わってきて、あっという間に読み終えた」といった感想や、「今までに読んできた異世界転生ものの中で特に好きな作品になった。早く次巻が読みたい!」などの読了コメントが続々。

 マキアとトール、そして“救世主の少女”が複雑な因縁で結ばれている転生要素や、マキアが作る美味しそうな魔法料理の数々をはじめとするディテールの細かさが、物語に厚みを加えている。

かつての書籍を読んだことがあるのですが、全然違うお話に思える。でもこちらの方が私好みかも。面白かったー!! 悪い魔女を自称し誇りに思っていて面倒見よく優しいマキアお嬢様がとても素敵なヒロイン。トールとの関係性も良い。ときめきます……! 二人とも口では色々言えるけど、肝心な気持ちを伝えるのはひどく臆病なのが。学園ものパートもとても楽しい。(中略)塩林檎のお菓子やアプリコット梅干しおにぎりや、おいしそうな食べ物がたくさん出てくるのも好き。(ゆり)

マキアとトールだぁ♪ と思いながら読んでました。(中略)二人のこれからも気になるけど、でも、紅魔女と黒魔王の過去バナが今から楽しみでしょうがない。…収録されるよね???してくださいね???(yuzuru)

 そして本作は、ある意味では作者の原点ともいえる作品だ。

 本作の原型は友麻さんがデビューする以前に書きあたためていたもので、それを今回、新たな設定のもとに全面的に書き改めて、まったく新しい物語として刷新している。作者にとっても思い入れの深い作品であることは、ページの端々、言葉の一つ一つから強烈に伝わってくる。マキアの運命が大きく転回しそうになるところで2巻に続く……という鮮やかな幕切れも心憎い。

 壮大な世界観を背景に繰り広げられる切ないラブストーリー。異世界転生ものとしても、恋愛小説としても、傑作となる予感大だ。

文=皆川ちか