スマホだらだら、やること先延ばし…自分の悪いクセを「すぐやめる!」技術を集めてみた

ビジネス

公開日:2019/12/2

『脱ムダ、損、残念! 今度こそ、やめる技術』(美崎栄一郎/あさ出版)

 日常生活はさまざまな習慣の積み重ねで成り立っている。ただ、どれもがよい習慣ばかりかといえば、必ずしもそうではないだろう。例えば、気がつけばスマホばかりイジってしまって時間が過ぎているとか、何でも先送りにしてしまうクセがあるとか、振り返ってみると、大事な時間をムダにしている習慣はけっこうある。
 
 年の瀬が近くなり一年の振り返りをするときに、「来年こそ」と自分の生活態度を考えなおすヒントになるのが『脱ムダ、損、残念! 今度こそ、やめる技術』(美崎栄一郎/あさ出版)だ。心機一転を図るべく、本書を通してふだんの自分を振り返ってみよう。

■特別な用もないのにスマホだらだら…を解決したい!

 多くの人が避けて通れないのが、「スマホ」がらみの習慣。つい時間を忘れて次から次へとさまざまなサイトへ飛び、大切な睡眠時間を削ってしまった経験を思い出す人たちも少なくないかもしれない。
 
 こんなよからぬ習慣に対して本書が提案するのは、スマホで閲覧や検索をする前に、例えば「15分」などと区切りを決めて、アラームをセットする方法だ。特に動画サイトなどでは“おすすめ”が次から次へと表示されるため、ついつい芋づる式に見てしまいがちだが、どこかでブレーキをかけることも大切。「時間内で楽しんで、終わったら終了!」とメリハリを付けるのが、時間をムダにしないためには有効だという。

■「すみません」を言い換えれば、気持ちはもっと伝わる!

 さまざまな場面でつい口から出てしまう「すみません」も、できれば言わない方がいいと著者は提案する。その理由は、言葉自体に「感謝の気持ちと謝罪の気持ち」が混ざっているためで、相手から「とりあえず感」を持たれてしまう可能性があるからだ。
 
 例えば、誰かからプレゼントをもらったときには「ありがとうございます」と言い、相手に失礼なことをしてしまったときには「失礼しました」「申し訳ございません」と素直に言葉にする。口癖のように使っている“機械的な”言い回し(=すみません)を減らすことができれば、おのずと気持ちは相手へしっかりと伝えられる。

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■先延ばしのクセは、周りに宣言することで回避!

 誰が言ったか知らないが「明日やろうはバカやろう」なんて言葉もある。しかし、物事をついつい後回しにしてしまうことは誰でもあるだろう。気がついたら締め切り日が明日どころか今日に…と焦ったことがある人もいるかもしれない。
 
 そんな事態をうまないために、著者は「ほかの人にもわかるように、前もって宣言する」という方法をすすめる。例えば、あなたが「ダイエットする!」と決めて、それを周囲に宣言すれば、その経過途中で「あれ、少しやせた?」と気にかけてくれる人が現れるかもしれない。自分ひとりで取り組もうとせず、まわりを巻き込むのが発破をかけるコツだという。

 さらに、もう一つ提案するのは「締め切りをこまめに設定する」というやり方。大きな締め切りに対して漠然とした不安を抱えるのではなく、小さな締め切りを守り、その達成感を味わっていくのが肝心。後になってあたふたしないために、大きな締め切りも細分化して、無理をしないよう進めていけば、いずれ大きな成果に結びつくはずだ。

 このように、本書で紹介されている習慣はどれも「あぁ、そういえば自分にもこんな悪いクセがあったな…」と気づかせてくれるものばかり。読めばきっと、来年、いや明日からムダのない楽しい生活を手に入れることができそうだ。

文=カネコシュウヘイ