ブリの照り焼きは5分でできる。カレーやパスタより魚料理のほうが簡単、時短!

暮らし

公開日:2019/12/11

『苦手な揚げ物も煮物も魚料理も得意料理に変わる ロジカル和食』(前田量子/主婦の友社)

「カレーやパスタは作れるけど、魚の照り焼きや煮つけ、野菜の煮物は自信がない」「和食ってむずかしそう、手間も時間もかかりそう」。そんなイメージはないだろうか?

『苦手な揚げ物も煮物も魚料理も得意料理に変わる ロジカル和食』(主婦の友社)の著者、前田量子さんは「(そのイメージは)本当は全くの逆で、和食は実はとてもシンプルなのです」と言う。料理に必要な基本的なコツや知識というのは、レシピには書かれていなくても、すべてに科学的な裏づけがある。受け継がれてきた和食をおいしく仕上げる技術について、調理の科学で理解すれば、誰でも和食が得意料理に変わる可能性を秘めている!

和食は、本当は、とてもシンプル

 和食の基本は「さしすせそ」と言われるが、調味料は、砂糖、塩、酢、しょうゆ、みそという具合に、シンプルだ。昔からおばあちゃんの知恵として知られる調味料をいれるタイミングも調理の科学で考えると、理にかなっているのだとか。さらに、和食では、8:1:1、15:1:1など味つけを割合で示すことが多いが、食べたときの料理の塩分濃度を計算してみると約1%。「人がおいしいと感じる塩分濃度は血液とほぼ同じ1%」の理論とぴったり一致する。

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外がカリッ、身がふっくら! 「ぶりの照り焼き」の調理は、「高温で短時間」が正解!

どんな料理にも、おいしさの公式があります。その科学的根拠を読みやすく解説

 和食の定番「ぶりの照り焼き」。魚がかたくなって、おいしくない…という人は案外多いだろう。おいしくできない理由は、加熱時間が長いから。和食の魚料理は実はクイックメニューなのだ。というのも魚のたんぱく質のほとんどは、45-60℃で変性・凝固(火が通る)する成分で構成されているため、肉よりも火の通りが早い。50℃付近でいちばんやわらかくなり、高温になるにつれてかたくなる。だから、魚は比較的、強火で、短時間で焼くのが正解というわけ。魚料理は難しい、面倒だというイメージが変わってくるだろう。

たくさんの写真とともに、料理のコツやレシピのなぜ? を解説

「おいしさは数字で決まる」と、前田量子さんは前著『誰でも1回で味が決まるロジカル調理』(主婦の友社)でも、「しょうが焼き」「肉じゃが」「肉野菜炒め」など定番料理をさらにおいしく調理するコツを調理科学と、豊富な写真で紹介し好評を博している。今回は、厚焼き卵、筑前煮、豚汁、とんカツ、角煮、煮魚、さんまの塩焼き、天ぷら、和風ローストビーフ、あえ物、煮びたし、茶わん蒸し、親子丼、五目炊き込みごはんなど、人気の和食にフォーカスして紹介している。火の加減、焼く時間、コツなど、従来のレシピ本では紹介されてこなかったポイントが論理的に解説され、この通りに作るだけでワンランク上のおいしさに驚くはず!

電子書籍にのみ掲載「居酒屋風・手羽先揚げ」

 電子書籍版も同時に発売され、特典として紙版よりも4つ多いレシピが掲載されているのであわせてチェックしてみてほしい。