楽園を追放されたアダムとイブ、本当は全裸じゃなかった!? 聖書に登場する人物の残念エピソード

文芸・カルチャー

2019/12/13

『上馬キリスト教会ツイッター部の世界一ゆるい聖書教室』(MARO、LEON/講談社)

 クリスマスが近づくと、なんとなく気になる「キリスト教」の世界。クリスマスって、そもそもなにがおめでたいんだっけ? イエス・キリストの誕生日だったっけ、それともサンタさんの誕生日……?

 そんな疑問をゆる~く解決してくれるのが、Twitterでフォロワー10万人超えの大人気アカウント「上馬キリスト教会」による『上馬キリスト教会ツイッター部の世界一ゆるい聖書教室』(MARO、LEON/講談社)。『上馬キリスト教会の世界一ゆるい聖書入門』(上馬キリスト教会/講談社)に続くシリーズ第2弾だが、なんせ「世界一ゆるい」聖書読本シリーズだから、『入門』と『教室』のどちらから読んでも、一冊のうちのどこから読んでも、じゅうぶんに楽しめるつくりとなっている。

『聖書教室』は、第1弾の『聖書入門』と基本的には同じコンセプトで書かれているが、ひとつだけ大きく違うのが、『教室』は人物に焦点を当てているということだ。

聖書のストーリーって巨大な織物のようなもので、神様という確固とした不動の縦糸があって、そこに横糸の人間が織りあわされることで、色彩豊かな世界が成立しているんです。

 そんな著者の言葉どおりに、本書ではさまざまな人物についてのエピソードが繰り広げられる。たとえば、聖書の主役、イエス・キリストも、聖書の中では「登場人物」。「意外とぶっ飛んだ、面白い人ですよ」と著者が語るイエス様について、その生涯をダイジェストで読ませてくれる。

 さらに、聖書の中で「誰が一番カッコいいのか」「誰が一番ズルいのか」など、著者が独断でナンバーワンを決めてしまった「聖書いろいろナンバーワン」の章では、いかにも人間くさい聖書の登場人物について知ることができる。

 聖書から目を転じて、聖書の世界を描いた名画を眺めてみるのもまた一興。宗教画に描かれているのは、聖書の中でもとくに「映(ば)える」シーンだったということがわかるだろう。続出する意外なトリビアは、年末年始の飲み会のネタになるかも?

 ほかにも、これ以上簡単にはできないというほどざっくり書かれた「ゆるーい聖書年表」、「小学生の絵日記かよ!」と突っ込みたくなる「ある日の『聖人日記』」など、見るからにゆる~いコンテンツが盛りだくさん。読み終わるころには、「あの格言って、聖書由来のものだったんだ」「キリスト教って、案外面白いな」と、もうちょっと「キリスト教の世界」を楽しみたくなっているはずだ。

聖書って焼き魚みたいなものです。
身がたっぷりついて食べやすいところもあれば、骨が多くて食べにくいところもあります。
最初はみんな身の多いところから食べますが、だんだん骨の多いところからほじくり出した身がおいしいとか、皮のそばの身がおいしいとか内臓がおいしいとか気付いたりします。

 考えてみれば、キリスト教は世界最大の宗教。キリスト教を知ることは、世界の人々を理解することにも役立つかもしれない。キリスト教の世界のおいしいところを、気軽につまみ食いできてしまう本書。あなたもこの機に、ぜひ味わってみてほしい。

文=三田ゆき