洗濯物を「洗濯日和」に外干しするのはNG!? プロが教える間違いだらけの洗濯術

暮らし

公開日:2019/12/24

『日本一の洗濯屋が教える間違いだらけの洗濯術』(洗濯ブラザーズ/アスコム)

 寒くなるこの季節、洗濯物の乾きづらさはちょっと憂鬱。おひさまをたっぷり浴びせた洗濯物が恋しくなる。しかし! これが実は大間違い。プロに言わせれば「洗濯日和」という概念はなく、むしろオススメできないらしい。

 NGの理由は紫外線。洗濯物を紫外線に当てると色が抜けてしまうのだ。特に日光に弱い濃い色の服はご法度。今まで当たり前だと思っていたことがNGであることに驚きだが、オススメの方法はと言うとなんと「部屋干し」。服が傷まないばかりでなく、花粉やPM2.5などの有害物質を防ぐことができる。

 そんな、私たちの間では常識である洗濯術をプロの目からダメ出ししてくれるのが『日本一の洗濯屋が教える間違いだらけの洗濯術』(洗濯ブラザーズ/アスコム)。著者は男性3人組の洗濯ユニット「洗濯ブラザーズ」。メンバーは、クリーニング店の経営やクレイジーケンバンド、劇団四季、シルク・ドゥ・ソレイユ…など有名バンドや劇団の衣装クリーニングを担当する洗濯のプロ中のプロだ。

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「洗濯ブラザーズ」が提唱する洗濯術を守れば、きれいに洗えるばかりでなく服を傷めずに長持ち。人によっては年間10万円もクリーニング代を節約できた人もいるとか!

 さて、先ほどオススメの乾かし方として紹介した「部屋干し」だが、「部屋干し=生乾き臭がクサい」という問題が。でも大丈夫! ニオイの原因さえ取り除けば部屋干しはクサくなくなるのだ。

■生乾き臭のする洗濯物=きちんと洗えていなかった!?

 生乾きのニオイには原因菌がある。その名も「モラクセラ菌」。衣類の汚れや水分をエサにする菌で、プロにとっては部屋干しでニオイがしないことが洗濯物がきちんと洗えているかどうかのバロメーター。つまり、生乾き臭がする洗濯物はまだ汚れが落ちていなかったということになる。

 でも、これ以上ゴシゴシ洗ったらそれこそ洗濯物が傷んでしまうのでは? と不安なところだが、汚れを落とす方法は強く洗うことだけではない。

 洗濯ブラザーズがオススメする洗い方は以下の通り。

【洗濯でしっかりと汚れを落とすポイント】
・洗濯槽を定期的に洗浄する
・脱いだ洗濯物は洗濯機の中に入れずに洗濯カゴに入れる
・プレウォッシュ(前処理)で汚れを浮かす
・「水→洗剤→洗濯物」の順に洗濯機に入れる
・洗濯物は洗濯槽の6割しか入れないようにする
・たっぷりの水で洗い、すすぐ
・できるだけ24時間以内に洗濯する

 これらのやり方を守ればニオイの原因菌を一気に退治することができる。

■洗剤が多いと汚れを保護する!?

 汚れをよく落とすために多めに洗剤を入れたくなるが、それは逆効果! 泡が立ちすぎてしまい、その泡が逆に汚れを保護(!)して繊維から汚れが剥がれづらくなる。さらにすすぎがうまく行かず、黄ばみの原因となる。

 洗濯機に入れてポン、でいいと思っていたら意外とルールがあった洗濯の世界。本書の中には自分に合った洗剤の選び方、アイロンいらずの乾かし方、ダウンジャケットやスーツ、学生服の洗い方など、素人には驚きのテクニックが満載。マネして冬の洗濯を楽しくしてみては!

文=線