【2010年代振り返り】Aチャン、俺翼、君と僕。、ましろ色……2011年もっと評価されるべきアニメ10選

マンガ

更新日:2020/1/15

 ダ・ヴィンチニュースでは、年末にアニメ好きが選ぶ“もっと評価されるべきアニメ”を発表してきました。しかしそれも2016年以降の試みとなり、それ以前については触れられていません。そこで2010年代のラストとなる2019年、この10年のもっと評価されるべきTVアニメをプレイバック!

 今回は2010年代を代表する一作「魔法少女まどか☆マギカ」が世間の耳目を集め、さらに「Fate/Zero」「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」「TIGER&BUNNY」など近作にも大きく影響するアニメが多数生まれた充実の2011年に放送を終えたものから、もっと評価されるべき作品を10本紹介します。

 なおこの連載シリーズでは、アニメ調査室(仮)の年間評価ランキング(年別)上位40作品は“すでに評価されている作品”として基本的には対象外(1作品のみエクストラ枠として紹介)とします。

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「Aチャンネル」(4月~6月)

2000年代後期のヒット作「ひだまり」「けいおん!」の流れを受け継ぎ、2010年代も多くの名作が生み出されたきらら(芳文社)系列誌のマンガを原作としたアニメ。その嚆矢的存在である本作はドジっ娘のるんや幼馴染のトオルらの学園生活をゆるく描いた一作です。また毎回流れるさまざまな挿入歌も特徴で、その制作陣には堀江晶太さんややしきんさんなど現在活躍中のクリエイターも参加していました。

公式サイト:https://www.a-ch.jp/

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「SDガンダム三国伝 Brave Battle Warriors」(2010年4月~2011年3月)

伝説の大陸・三璃紗(ミリシャ)でSDガンダムたちが「三国志」チックな物語を繰り広げる、「ガンダム」シリーズの異色作。特筆したいのは「ガンダム」ネタと「三国志」ネタのマッシュアップの巧みさで、「張角パラスアテネと張宝ボリノークサマーン、張梁メッサーラが木星合身して黄天ジ・オになる」といった、どちらもわかる人ならワクワクするようなネタが充実。のちの「ビルド」シリーズにもつながる、ロマン溢れる一作です。

公式サイト:http://www.sdgundam3gd.net/

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「俺たちに翼はない」(10月~12月)

2009年に発売されたPC用ゲームが原作。柳木原という都市を舞台に、3人の男性を中心とした群像劇が下ネタ多めに描かれますが、途中からのストーリー展開がとにかくお見事! 2011年屈指の驚きを視聴者に与えました。なお、この作品や「おまもりひまり」「祝福のカンパネラ」を手掛けたウシロシンジ監督は、2014年に「妖怪ウォッチ」で大ブレイクを果たします。

公式サイト:https://www.marv.jp/special/oretsuba/

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「君と僕。」(10月~12月)

幼稚園からの幼馴染である4人に金髪の転校生を加えた男子高校生たちのまったりとした学校生活を丁寧に描くリアル“男子高校生の日常”で、原作はガンガン系列誌にて連載。2012年には2期が放送され、そちらでは恋愛方面の面白さも炸裂。2シリーズ合わせての視聴がおすすめです。

公式サイト:https://www.kimiboku.tv/

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「gdgd妖精s」(10月~12月)※エクストラ枠

妖精の森に住む3匹の小さな妖精たちがgdgd(グダグダ)とトークするバラエティアニメ。プレスコ(※映像作成前にセリフを収録する手法)を活かした声優陣の自由な会話、シュールな光景を作り出す数々のコーナー、身も蓋もないパロディなど独自性は抜群。2期や劇場版、男性版「gdメン」などが作られた人気作ですが、多くのフォロワーを生み出した影響力を考えるどれだけ高く評価されても足りないでしょう。

公式サイト:http://gdgdfairy.com/

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「戦国乙女~桃色パラドックス~」(4月~6月)

女性しかいない戦国時代に似た世界に飛ばされた女子中学生の“ヒデヨシ”が、織田ノブナガの天下統一を手伝うというストーリー。歴史ロマンとイチャイチャ百合ものの魅力を併せ持つ独特な作風で熱狂的なファンを集めました。特に明智ミツヒデのノブナガへの愛が爆発する“本能寺の変”エピソードは出色の出来。ちなみにこのクールでは本作以外にも「アスタロッテのおもちゃ!」や「DOG DAYS」でも現世の人間が異世界へと転移し、いずれも序盤で携帯電話が登場しました。

公式サイト:https://www.tv-tokyo.co.jp/anime/sengoku_otome/

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「ダンボール戦機」(2011年3月~2012年1月)

「イナズマイレブン」でヒットを飛ばしたレベルファイブの2作目。未来世界で人気の小型バトルロボット玩具・LBXを扱ったホビーアニメです。「イナズマイレブン」にも通じる驚きに満ちたストーリーもさることながら、白眉は上の動画でも確認できるLBXのバトルシーン。そのクオリティの高さは当時のTVアニメでも最高峰だったのでは。なお2012年まで放送されましたが、1月中旬で最終回を迎えたためここでは2011年作品として扱います。

公式サイト:https://www.tv-tokyo.co.jp/anime/lbx/

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「バカとテストと召喚獣にっ!」(7月~9月)

2010年代に多数の作品を生み出した大沼心&SILVER LINK.のタッグによる学園コメディ。2010年放送の第1期に続く本作では、ドタバタとしつつも三角関係が進展していきます。特にヒロインのひとり・美波の過去エピソードとなる第8話「ウチと日本と知らない言葉」はストーリー、演出ともにかなりの高評価。未見の人はぜひチェックしておきましょう。

公式サイト:http://www.bakatest.com/

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「ましろ色シンフォニー」(10月~12月)

美少女ばかりの学園にやってきた少年を取り巻くラブストーリー……と書くと普通のアニメのようですが、さにあらず。恋する女の子の美しさ、そして恋愛レースの残酷さをこれでもかと見せつける終盤の展開は今でも語り草。2009年にリリースされた原作ゲームの人気は根強く、10周年を迎えた2019年9月には新作の制作も発表されました。

公式サイト:http://www.mashiro.tv/

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「よりぬき銀魂さん」(2010年4月~2011年3月)

2006~2008年にかけて放送された「銀魂」シリーズ第1期のシーズン其ノ壱と其ノ弐から、傑作エピソードをセレクト。それだけに面白さの濃度は抜群。またDOESによる人気曲「バクチ・ダンサー」がオープニングを飾ったことを覚えている人も多いでしょう。このあとも「よりぬき銀魂さん」シリーズは、本放送の合間に放送されていくことになります。

公式サイト:http://www.bn-pictures.co.jp/gintama/

 今回紹介した作品で見逃しているものはなかったでしょうか? もし未見で気になる作品があればぜひ配信サイトなどで確認してみてください。もちろん今回紹介した10作品以外にも、改めて評価されてほしいアニメは多数あります。名作はどれだけ時が経っても色褪せないもの。お気に入り作品は、時代が移り変わってもぜひ布教していきましょう。

文=はるのおと