遊ぶが勝ち!? 時間、自由、情報、健康――。「自分の時間を生きる」ためにホリエモンがいちばん大切にしているもの

ビジネス

公開日:2020/1/3

『遊ぶが勝ち! ―他人の時間を生きるな、熱狂して“いま”を生きろ』(堀江貴文/セブン&アイ出版)

「あなたが人生でいちばん大切にしているものはなんですか?」

 改めてそう訊かれたとき、すぐに答えられるだろうか。そして、その大切にしている何かを、ちゃんと最優先にして生きているだろうか。健康が大切だと言いながら、ハードワークで身体を壊しそうになっていたり、自由が大切だと言いながら、思考を世間の枠に収めていたりはしないだろうか。

 本書『遊ぶが勝ち! ―他人の時間を生きるな、熱狂して“いま”を生きろ』(堀江貴文/セブン&アイ出版)の著者・堀江貴文氏は、いたるところでこう答えている。

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「僕は誰よりも、時間を大切に生きている」

 彼は、時間というものを、何をするにも必要な“原資”だと捉えている。時間があるから、私たちは思考し、行動することができるのだ。本書は、そんな堀江氏の時間、いや人生の使い方をまとめた本だと言えよう。

■やりたくないことを切り捨てる

 まずは、時間の断捨離をしよう。あなたの1日の中で、「やりたくないこと」はどれだけあるだろうか。それは、仕事そのものや、そこに付随する付き合いなどから、毎朝着る服に悩む時間、なんてこともあるだろう。いきなりすべてを捨てることは難しいが、なるべく自分の時間を「得意なこと」「やりたいこと」に集中させてみよう。服なんて、別に毎日ちゃんと選ばなくていい。その時間を使って、別のやりたいことに没頭しよう。

■面白いことを見つけるための心がけ

 とはいえ「没頭しろ」と言われても、そこまで情熱をもってやりたいことなんてない…という人もいるはずだ。そういう人が、没頭できる「何か」を見つけるにはどうしたらいいか。堀江氏によれば、その解決策は、「なんでもやってみる」こと。元手になる情報は、スマホを眺めていればいやというほど入ってくるはずだ。その中で、少しでも「これやってみたい」と思ったことを、まずやってみる。やってみてどう感じるかはわからないが、そこでの小さな感動や、成功体験が次へとつながり、また新たな興味の種になるはずだ。

 堀江氏いわく、「遊び=自分が最高に楽しめること」であり、そうして面白いことを考えたりやったりしている人のもとに富や仕事は集まってくるため、「すでに仕事と遊びの境界は溶けてきている」という。だからこそ、作り出した時間を目先の苦役や他人に左右されるようなことに使うのではなく、やりたいことは全部やってみて「自分の時間を生きる」ことが大切なのだ。

 堀江氏の語る人生論には、常にこんな言葉がつきまとう。「そんな生き方はホリエモンだからできるんだ」。たしかに、彼の言うことをすべて実践し、現在の彼の活躍に匹敵する成功を収めるのはとても難しいだろう。だが、誰もがそこを目指す必要は全くない。彼が言うことを「できない」と簡単に断じるのではなく、自分が納得したものから少しずつ生活の一部に取り入れてみてはどうか。本書は、「時間」をベースに、自由、情報、健康などについて、堀江氏の価値観のエッセンスが濃縮されている。本書を「まず」読んでみれば、次の行動への何かが見つかるはずである。

文=中川凌