健康で長生きする秘けつを101歳現役医師から学ぶ! 「10年後も現役」でいるために、実践したい45の習慣とは

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公開日:2020/1/5

『101歳現役医師の死なない生活』(田中旨夫/幻冬舎)

 いつまでも健康に長生きしたい。それは、多くの人々にとっての願いであるに違いない。だが、どうすれば、健康長寿を実現できるのか。その方法を知るにはやはり実例から学ぶのが一番だろう。『101歳現役医師の死なない生活』(幻冬舎)は、101歳の現役医師として活躍する田中旨夫先生が、自身の習慣について語った一冊。田中先生には、毎日実践している45の習慣があり、その習慣のおかげで健康でいられるのだという。長寿であるというだけでなく、医師である田中先生の習慣にはしっかりとした医学的根拠が備わっている。その習慣は至ってシンプル。すぐにでもマネできそうなものばかりだ。

・太陽の光を1日15分浴びて認知症やがんを防ぐ

 田中先生は普段「よく日に焼けていますね…」と会う人からよく言われるのだそうだ。それは、毎日仕事終わりに30分散歩をする習慣があって、近所に買い物に出かけたり、人に会ったり、いろんな用事で外を歩くようにしているせい。なぜ毎日散歩をするかというと、1日15~20分程度太陽を浴びるようにすれば体内時計が整ってくるし、認知症やがんの予防にも効果があるからなのだとか。日に焼けることを恐れて外出しないのはもったいないこと。ことに高齢者は、その衰え方のスピードが非常に速いから外を歩くことを習慣づけておくのは良いことなのだ。

・昼寝の習慣をつけて、疲れ知らずになる

 田中先生は毎日8時間しっかり睡眠をとっているという。加えて、若い頃から昼寝の習慣もあり、毎日14時から40分近く昼寝をしている。昼寝をするのは、夜の睡眠が足りていないからではない。昼寝をすると脳が休まり、午前中の仕事の疲れがとれるからだ。グーグルやアップル、マイクロソフトなどの企業でも、社内に仮眠スペースが設けられ、快眠マシーンが導入されているという。仕事の効率を上げるには昼寝などの仮眠がとても大事だという認識を多くの経営者も理解しているのだ。

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・粗食ではなく、肉をしっかり食べる

 田中先生によると、健康長寿の人の食事の仕方には、2つの共通する傾向があるという。ひとつは、菜食主義に偏った人があまりいないこと。田中先生は一日15種類以上の野菜を摂るなど、野菜を人一倍摂取しているが、肉や魚などのタンパク質もかなり食べているという。もうひとつは、ゆっくり咀嚼しながら、量をしっかりとっていること。肉のタンパク質は血管を強くするので、脳卒中の防止に役立ち、免疫力をアップさせ、細菌やウイルスへの抵抗力を高めてくれる。健康長寿でいようと思うのなら、肉を極端に減らす粗食にこだわらなくていいだろう。

 実は、田中先生には大病の経験がある。32歳の時には当時有効な治療法がなかった結核に冒されたし、89歳の時には末期の胆管がんになったというのだから驚きだ。病を克服して健康に暮らす田中先生をみていると、いかに習慣が大切なのか実感させられる。田中先生は「あと10年は患者のために仕事を続けたい」と言う。田中先生ならば、難なく実現できてしまいそうな気がするのは私だけではないだろう。

 健康長寿になるには、よい習慣をどれだけ長く継続できるかがポイント。田中先生に見習って私たちもよい習慣を身につけよう!

文=アサトーミナミ