「つぎは何!?」と目を見開く我が子のかわいさを目撃せよ! 1000人の子どもたちとつくった絵本

文芸・カルチャー

2020/1/18

『はっはっはくしょーん』(たあ先生:作、あいはらひろゆき:文、ちゅうがんじたかむ:絵/KADOKAWA)

 絵本を選ぶとき、「うちの子喜んでくれるかな〜」と迷ってしまいますが、この本なら心配なさそう。『はっはっはくしょーん』(たあ先生:作、あいはらひろゆき:文、ちゅうがんじたかむ:絵/KADOKAWA)は、幼稚園・保育園1000人の子どもたちに読み聞かせをしてつくられた絵本。つまり、1000人の子どもたちと一緒につくった1冊なのです。

 本書には、子どもにおなじみの動物たちが登場します。「ぶーん」と飛んでいるのは「くしゃむし」くんです。

 いたずら好きの、くしゃむしくん。止まられたかめは、だんだんお鼻がむずがゆくなってきて…

「はくしょーん」。その衝撃で、甲羅がピョ〜ンと飛んでっちゃった! 「自慢の甲羅が…」とでも言いたげな、とまどい顔が絶妙です。

 そのほかに、きりんやぞう、ライオンも大きなくしゃみをしますが…。長い首やタテガミなど、その特徴の描かれ方が本当におもしろい! 「なんで〜!?」と笑いながら驚く子どもに、「そうそう。タテガミのあるライオンは『百獣の王』なんて言われてね…」などと学びを提供するいい機会にもなりそう。

 不思議そうに「くしゃむしくん」を眺める顔や、大きくお口をあいた顔、とまどった表情など、くるくると変化する表情のわかりやすさもポイント。文字の大きさや強弱、シンプルな背景なども、子どもたちにとっては読みやすいと思います。

●子どもの表情を楽しみながら読んであげたい

 読み聞かせでは、「はっはっはっ」のところで、一旦“ためる”のがおすすめ。「はっ!はっ!はっ!」と勢いをつけると子どもはクスクス笑い。「いったい何が起きるのっ!」と言わんばかりに身を乗り出し、大きく目を見開いた我が子のなんてかわいいこと(親バカですが)。

 普段は本の上に目線を落として読みがちですが、この本は子どもの表情を見ながら読みたい本。もちろんお子さんによりますが、子どもの反応が期待できそうな絵本なので、顔をのぞきこみながら読むのも時には楽しい。普段、膝の上に乗せて読み聞かせをする人は、向かい合って読むのがおすすめです。

●読み聞かせの工夫でもっと楽しい!

 この絵本を読んだ保育士さんたちから、読み聞かせポイントも届いています。

「はっはっはっ」はたっぷりためて、「はくしょーん」は思い切り!子どもたち皆で読むと盛り上がります。(奈良県・5歳児クラスの保育士)
動物の表情・動きにあわせて「はくしょーん」の声のトーンや大きさを変えて読むと、子どもたちも真似をします!(東京都・3歳児クラスの保育士)
「○○ちゃんにぶーーん」と子どもたちに触れると、大喜び!(埼玉県・2歳児クラスの保育士)
「はっはっはっ」のところでためると、「つぎはこうなるよ」「ちがうよ、こうだよ」と子どもたちの想像がふくらみます!(茨城県・3歳児クラスの保育士)

 年齢や発達にあわせて、想像力やコミュニケーション能力を引き出せそうでうれしいですね!

 大きな声が出てびっくりするし、なんだかおもしろかったりする、そんなくしゃみの不思議さと動物のかわいらしさがミックスされた、ほっこり楽しい絵本。

 笑顔ばかりではいられない育児ですが、子どもと笑いあう時間もやっぱり大切にしたい。そんな気持ちが強くなったときや、子どもにきつく怒ってしまったときの仲直りの1冊としてもおすすめです。

文=吉田有希

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●書誌情報
はっはっはくしょーん
文:あいはら ひろゆき(たあ先生)
絵:ちゅうがんじ たかむ(たあ先生)
定価: 980円(+税)
ページ数:28
ISBN:9784041084595
発行:KADOKAWA
https://www.kadokawa.co.jp/product/321903000808/