失恋や浮気のトラウマを超える「あと1cm」の勇気。恋愛に迷った心をやわらかくする102のメッセージ

恋愛・結婚

2020/1/26

『+1cmLOVE たった1cmの差があなたの愛をがらりと変える』(キム・ウンジュ:文、ヤン・ヒョンジョン:イラスト、カン・バンファ:訳/文響社)

 人生の中で私たちは何度も愛に絶望する。「どうして私だけがこんな思いを…」と悲しみにくれることもあるだろう。だが「たった1cm」、ものの見方を変えるだけで、あなたの目に映る景色が大きく変わるかもしれない。そう教えてくれるのが、韓国でベストセラーとなった『+1cmLOVE たった1cmの差があなたの愛をがらりと変える』(キム・ウンジュ:文、ヤン・ヒョンジョン:イラスト、カン・バンファ:訳/文響社)。これはあらゆる角度から愛の定義を見つめ直すきっかけとなる1冊だ。本書は『+1cm たった1cmの差があなたの世界をがらりと変える』(キム・ウンジュ:文、ヤン・ヒョンジョン:イラスト、簗田順子:訳/文響社)の続編。テーマはタイトルの通り、「愛」だ。
 
 自分の意識を高め、心の持ちようを振り返ることができる自己啓発本はいつの時代も人気だが、やや難しく感じられてしまうこともあるだろう。しかし、本書は味わい深い言葉と共にかわいらしいイラストが多数掲載されているので、読書に慣れていないという人でも楽しく読み進めることができる。本には点線で折り曲げると新たな言葉や絵が現れるような、楽しい仕掛けもたくさん。
 
 愛はただ受け取るものではなく、学んで、深めていけるもの。心の中にある自分なりの愛の定義に「プラス1cm」の解釈を加えられれば、世界はもっとやさしく甘いものに見えてくる。


■鮮度がなくなった恋愛の価値を知るには?

 恋愛は時が経つごとに鮮度が薄れ、隣にいてくれる人の存在をいつしか当たり前のように思ってしまう。ボサボサ頭のすっぴん姿や気の抜けた寝顔を見せられるような間柄に居心地の良さを感じる一方で、相手への不満もたびたびこみあげてくる。初々しかった頃には大目に見ることができたのに、どうして私の気持ちをもっと分かってくれないんだろう…とイライラして、彼氏の欠点ばかりに目が向いてしまうこともあるはずだ。しかし、本書を開くと、熟成された愛の価値に気づくことができる。

 人は完璧じゃない。そんなことは分かりきっているのに「彼氏」という存在にはなぜか自分にとっての完璧を求めてしまいたくなる。記念日を忘れたり待ち合わせの時間に遅れたりする彼に、完全無欠な愛を求めたくなることだってあるだろう。そんな時は、彼もまた喜怒哀楽の中で生きている不完全なひとりの人間であることを思い出したい。

 彼と趣味や意見の違いがどれだけあっても、たったひとつの共通点は「あなたが好き」ということ。愛の正体とは、欠点だらけの自分とありのままの相手が楽に呼吸できる場所を築き上げていくことなのかもしれない。

■+1cmのポジティブ思考で愛を学ぶ

 信じていた相手に浮気されたり都合のいい女扱いをされたりすると、次の恋愛に進むことにも憶病になってしまう。愛の犠牲になったという記憶が心や頭にこびりつき、トラウマのようになってしまうこともあるかもしれない。それでも不思議なことに、私たちは新しい愛に出会い、誰かを愛す。それはきっと、自分の隣に「+1」の存在がいてくれると、それで人生の難問が解けていくことを知っているからだろう。

“ひとりでは
耐え切れない人生の重みも
あなたと一緒なら
ふっと軽くなる。”

 愛には人生を幸福にする力があるからこそ、私たちは愛を求め、愛を与えようとする。


 すぐ身近に転がっている愛の価値は、毎日の忙しさやイライラにかき消されて見えなくなってしまうこともあるもの。でも、普段の考え方にたった「+1cm」だけでもポジティブ思考を足してみると、自分の傍にいてくれる存在が身に染み、愛の価値を再認識できるようになるはずだ。あなたの日常には大切にしたい愛が転がっているだろうか。

文=古川諭香