話題の新アニメ「ランウェイで笑って」の見どころ! 原作コミックスのあのエピソードは描かれる?

マンガ・アニメ

2020/1/31

『ランウェイで笑って』(14)(猪ノ谷言葉/講談社)

 好きなマンガがアニメ化されるとき、いつも期待と不安が入り混じる。この1月から放送が始まった『ランウェイで笑って』(猪ノ谷言葉/講談社)も、筆者にとってそういう作品。キャラクターの声や作画はもちろんのこと、作品の肝となるファッションモデルの存在感や、描かれるデザインのセンスをどう表現するのか。原作者の“漫画力”が高いからこそ、アニメでそれを超えるのはむずかしいのではないか…。

 だが、第1話「これは君の物語」の放映を見た後、そんな心配はすべて吹き飛んでしまった。これから幾度となく壁にぶつかる主人公たちの、はじめの一歩。そこに、『ランウェイで笑って』の魅力がすべて詰まっている。パリコレモデルを目指しながらも、モデルとしては致命的に身長が足りない藤戸千雪。そして、ファッションデザイナーを夢見ながらも、家族を養うためデザイン学校に行くお金すらないという都村育人。ダブル主人公であるふたりは、単なるライバル関係ではない。

『ランウェイで笑って』(1)(猪ノ谷言葉/講談社)

 第1話で、育人は千雪のために服を作る。その服で千雪はモデル事務所・ミルネージュのオーディションに合格する。一方、育人は、千雪がファッション誌の街角スナップに撮られたことがきっかけで、デザイナーとしての道が開ける。そう、ふたりは似た境遇のライバルであると同時に、お互いを次のステージへと引っ張りあげる存在なのだ。物語が進むつれ、千雪はモデル、育人はデザイナーとして、それぞれ別の世界で奮闘するようになる。それでも、根本にある関係は変わらない。

 原作の12巻には、作品を象徴するような印象的な台詞がある。デザイナー・柳田一とともに、「ユニセックス」を進化させたテーマでショーを盛り上げた育人は、ある可能性に気が付く。

“俺が新しい価値観で服を生み出し続けられるデザイナーになれれば
世界の流行に影響を与えるようなデザイナーになれれば
千雪さんがランウェイで受け入れられる時代にできるかもしれない”

 服は、人を変えることができる――。育人は、背が低い千雪のために、ファッションの文化や業界の常識さえも変えようとしているのだ。第1話でお互いを引き立てたふたりは、より大きな世界で、それを実現しようとしていく。

 最新14巻の舞台は、あの「東京ガールズコレクション(TGC)」が描かれる。世間の注目度が非常に高い場所で、成長したふたりの道が再び交差する。千雪は、育人のバッグを売り込むために、ある大物スタイリストが手掛ける「TGC Special Collection」のオーディションで一波乱を巻き起こす。指定のコーデを独自のアイデアで勝手にアレンジし、腰にバッグを巻き付けてランウェイを歩いたのだ。当然スタイリストは戸惑うが、この行動が千雪の将来を予見させた。背の低いモデルが、パリに行くための光明――。ふたりはまた一歩ずつ、夢に近づいている。

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文=中川凌(@ryo_nakagawa_7