日本人の足は老化が出やすい!? 老舗アシックスに学ぶ「健康的で正しい歩き方」

健康・美容

2020/2/21

『究極の歩き方』(アシックス スポーツ工学研究所/講談社)

 都市生活を送っていても歩かないで済むという日はなかなかないものだが、“正しい歩き方”を知っているかと聞かれると、「そんなこと考える機会もなかった」と答える人たちが大半かもしれない。
 
 シューズメーカーの老舗・アシックスのスポーツ工学研究所による『究極の歩き方』(講談社)は、日本人の足を深く研究してきた企業だからこそ解明できた“正しい歩き方”を教えてくれる1冊。いくつになっても元気よく歩くための秘けつが、詰め込まれている。

日本人は、欧米人と比べて足の老化が表れやすい?

 欧米人と比べて、日本人は「靴選びに注意を要する」と本書は指摘する。その話を理解するには、まず人間の足の構造にふれなければならない。

 自分の足元を注意深く見ると分かるが、人間の足の裏には3つの支点がある。1つはかかと、もう1つは親指のつけ根にあたる母趾球、そして、小指のつけ根にあたる小趾球だ。これらが連動してクッションのような役割を果たし、足裏の筋肉や神経を傷つけないよう守ってくれている。
 
 さらに、かかとを基点として足の内側にあたる母趾球までの曲線は「内側縦アーチ」、小趾球までの曲線は「外側縦アーチ」と呼ばれているが、じつは、日本人は欧米人と比べてこのアーチの高さが低いという。

 そもそも人間の足というのは加齢とともにそれぞれのアーチが潰れて平坦になっていくため、足型が変形していくのだが、日本人はとりわけ内側縦アーチが低いことから偏平足になりやすく、また、母趾球と小趾球をつなぐ「横アーチ」が潰れて指が横に広がってしまう開帳足になりやすい傾向もあるそう。

速めのウォーキングで体力改善! その注意点は?

 加齢による足の変化は食い止められないものの、いくつになっても健康的に歩くための秘けつはある。本書でおすすめしているのがコツをおさえた「ウォーキング」だ。

 こう話すと「ランニングの方がいいのでは?」という声も聞こえてきそうだが、まず、ウォーキングのほうが相応しい理由は、他のスポーツと比べて身体に対する負荷が小さいため。さらに、無理のない範囲でスピードを上げることでエネルギー消費を増やすこともできるので、スポーツ初心者でも筋力をつけやすいのだという。

 そこで最初に心がけておきたいのは、「理想的な歩行姿勢」だ。以下が、本書で紹介されている主なポイントだ。

・頭の揺れを小さくし、あごを引いて少し遠くを見る
・呼吸は鼻で吸い、口から吐く
・肩を開いて背筋を伸ばし、骨盤を立てる
・ひじは軽く曲げ、後ろに大きく引くように振る
・ひざは曲げず、足を振り出すときつま先を上に反らせる

 また、歩くときは「時速7km」を目安にするのがポイント。1歩が80センチ弱であれば1分間で約150歩、距離にすると約120メートル進む計算になる。実際に試してみると慣れていなければ息切れするくらいで、いっそ「走った方が楽かも」と思える速度だ。だが、ここでグッと我慢して続けてみるのが、「いつまでも歩ける体力をつける」秘けつだという。

 人生100年時代ともいわれる昨今。今はまだ若いと思っていても、「いつかは自分の身体も衰えていくし…」と不安に考えている人もいるはずだ。先の話かもしれないが、いずれ迎える老後に備えて、今日からでも正しい歩き方をぜひ実践してみてほしい。

文=カネコシュウヘイ