自分らしく生きる方法は「頭の中」にある。お友達系YouTuber・そわんわんさんが教える“普通”や“当たり前”にとらわれない生き方

暮らし

公開日:2020/3/2

『すべてはウチらの頭の中に』(そわんわん/KADOKAWA)

 SNSの普及によって、簡単に他人と意見が交換できるようになり、便利な社会になった。しかし、その一方で他人の意見に振り回されてしまい、自分の考えに自信が持てなくなった人も多いのではないだろうか。

 発売前から重版がかかり、現在2万5000部を突破した『すべてはウチらの頭の中に』(そわんわん/KADOKAWA)は、他人からの目が怖い、でも自分らしく生きたい…そんな心の悩みに寄り添ってくれる本である。

 お友達系YouTuberとして親しまれる著者が、実際に経験したいじめやSNSでの中傷に触れながら、「自分らしく生きる」ためのポジティブな考え方を教えてくれている。本稿では、その内容をいくつか紹介していこう。

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■他人の機嫌次第で自分が傷つくいじめのシステムは「くだらない」

 子どもの頃、大人しかった著者がポジティブになったきっかけは、意外にも“いじめ”だった。

 小学生の頃、スクールカーストという理不尽な制度に巻き込まれ、泣いて帰る日もあるほどのつらいいじめを体験。いじめのターゲットを次々に変えては、また同じことを繰り返す様子を見て、くだらないと感じた著者は、「他人の機嫌で自分が左右される関係ならいらない」と宣言し、いじめのループから脱却することになった。

 いじめに反抗したことで、その後嫌がらせをされたとしても言いたいことを言えるようになり、現在のポジティブな性格へと変わっていく。たったひと言で、その後の性格を変えた実体験だからこそ、自己肯定感の大切さを感じることができるのだ。

■SNSのコメントより大事なものは自分の気持ち

 SNSで見かける声=普通の感覚と思い込んでしまいがちだ。自分に向けられたものではなくても、「足太いんだから、ミニスカはくな」というコメントを見れば、消極的になる人も少なくない。

 しかし、「自分はどうしたいのか」という気持ちこそSNSのコメントよりも大事にすべきものだと著者は教えてくれる。はきたいという気持ちだけで人前に出ていいんだ、自分の気持ちを押し殺さなくていいんだと、今までの常識をポジティブな言葉で塗り替えてくれるはずだ。

■大人になったら好きなことができなくなる、は言い訳だった

 誰もが一度は耳にしたことがある「大人になったら好きなことができなくなるから、今のうちにやっておきなさい」というフレーズ。しかし、著者は大人になった今でも好きなことが出来ている、という。YouTuberの活動に「真面目に働け」と言われることもあるが、大人になって好きなことをしてはいけないというルールはないし、そういう人も遊びたいなら遊んだらいいのに…という気持ちを抱いているそう。

 「大人になったら…」という一見当たり前のように思える言葉にも、疑問を持ち自分なりの答えを見つけていく。その考え方は、私たちの頭の中でいつの間にか出来上がっている価値観を壊し、自分だけの正解を手に入れるチャンスになるのかもしれない。

文=山岸南美