「会社行きたくない…」と心で泣くすべての大人におくる、人間関係のモヤモヤを消す秘訣

ビジネス

公開日:2020/3/2

『「会社行きたくない」と泣いていた僕が無敵になった理由 人間関係のカギは、自己肯定感にあった』(加藤隆行/小学館)

 朝、布団から出たくない。もう会社に行きたくない。どうせ会社に行っても、上司からの圧力や取引先とのストレスで押しつぶされてしまいそう…。そんなつらさを感じながら毎日過ごしていては、いつか心身を壊してしまう。
 
 だが、もし毎日がつらいのは周りの人間や物事が原因ではなく、自分自身を認めてあげる「自己肯定感」の低さが原因だとしたらどうだろう?
 
『「会社行きたくない」と泣いていた僕が無敵になった理由 人間関係のカギは、自己肯定感にあった』(加藤隆行/小学館)は、自己肯定感を高く持つことで、人間関係の悩みが解決できると語る1冊。でもどうやって? という疑問を解くヒントを本書からいくつか紹介していこう。

どうせならポジティブに考えるほうがいい

 何事もつい他人と比較してしまい、「もっと頑張らないとダメだ!」とか「どうせ自分はダメなやつなんだ…」とか、ネガティブに悩んでしまっていないだろうか。それはずばり、自己肯定感が下がっている“サイン”だ。

 もしそんなときに上司が、「ちゃんと仕事しろよ」と声をかけてきたら、あなたはどう思うだろう?

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「精一杯やっているのに、わかってもらえない」「やっぱり怒られたのは、自分が悪いせいだ」なんて思ってしまうのはNG。ここで気持ちを切り替えて、「わざわざ声をかけてくれるのは、自分に期待してくれているんだ!」と、都合よく思い込んでみてほしい。
 
「ありがとうございます、頑張ります!」と返してみたら、「おっ、頑張れよ」なんて満面の笑みで肩をたたいてくれるかもしれない。自分の気持ちの構えようなのだ。

正解じゃなく「本音」をさがそう。大事なのは自分との対話

「~しなきゃいけない」「~するべき」という強制や我慢をして、自分を縛ってしまう。だがそれを続けていると、完璧超人にでもならない限りいつまでも満足できないのではないだろうか。何が正解なのかを考え、何においても完璧を求め、無理をし過ぎてしまうのがオチだ。
 
 たまには息を抜く瞬間を作り、「いつもは頑張りすぎているかも」「本当にしたいことはなんだろう?」とゆっくり自分に問いかけてみよう。落ち着いて考えれば、きっと自分の中に隠された本音が見えてくるだろう。

 もし、「本当は明日の飲み会行きたくないな」とか「同僚と言い争わず、もっと仲良くしたい」といった心の声が聞こえたら、その「本音」をベースに一歩前に踏み出してみよう。良い方向へ新しい変化が起きるきっかけになるはずだ。

「ダメでいい」と肯定してみる

「ダメなところは直すべき!」と考えてしまいがちだ。だが、その考え方が単なる“思い込み”だとしたら…?
 
 仮にダメだと思うことがあっても、「今はダメだけど、次はきっとできるはず」「できなくてもしょうがない」とダメなことをいったん肯定する。そうすることで、ネガティブな思い込みをまずなくしてしまおう。「ダメなものはダメ」ではなく、「ダメでもいいんだ」と認めることが、自己肯定に着実につながっていくのだ。

 本書では、この他にもまだまだ多くの自己肯定感をアップさせる秘訣が解説されている。どれも実践しやすく、日常に取り入れやすいものばかりなので、気になるトピックから少しずつ試してみるのもいいだろう。
 
 自己肯定感を高め、ありのままの自分を見つけることができれば、今まで自分の敵だと思い込んでいた周囲の人のやさしさにも気付けるかもしれない。

文=冴島友貴