乱立する「○○ペイ」! キャッシュレス決済のサービスや還元率、結局どれがお得?

ビジネス

更新日:2020/3/18

『キャッシュレス生活、1年やってみた』(美崎栄一郎/祥伝社)

 生活のあらゆる場面でスマホを使用する時代。そのひとつとして、最近注目されているのが「キャッシュレス」というキーワードだ。交通系ICカードやペイサービスによる決済など、財布を出さずに暮らしている人をさまざまな場所でみかけるようになった。
 
 かくいう筆者もそのひとりなのだが、一方で「キャッシュレスをどう利用したらいいのか…」という悩みもよく聞く。そんな方たちにおすすめしたいのが『キャッシュレス生活、1年やってみた』(美崎栄一郎/祥伝社)だ。

交通系ICカードはキャッシュレス生活の基盤。活用するひと工夫は?

 スマホやスマートウォッチでも使えるようになったJR東日本の「Suica」をはじめとする交通系ICカード。著者はこれを「キャッシュレス生活の基盤」と述べる。近ごろは、スーパーやコンビニ、自動販売機でもこのSuica等に支払い対応しているのが目立つが、活用するにはポイントがある。

 実際にキャッシュレス生活を続けるなかで、現金チャージではなく、クレジットカードや銀行口座とひも付けられる「オートチャージ」に対応しているかどうかは、のちのちの使い勝手に大きく影響する。
 
 オートチャージ機能を使えば、「改札で残高不足で跳ね返されることもなくなります」と著者は解説。あわせて、「駅で券売機に並ぶ必要もまったくなくなります」とメリットを強調する。もちろん交通機関だけでなく買い物でも重宝するので、検討している方はぜひ参考にしてみよう。

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乱立する「○○ペイ」。選ぶなら“通信系”がおすすめ

 乱立する「○○ペイ」などのペイサービスの中で、結局何を使えばいいのか多くの方が迷っていることだろう。いうなれば、「一体どれを使うのが得なの?」と誰もが思っている。さまざまなサービスを使い倒してきたという著者は、現状ではソフトバンクとヤフーの合弁会社が手がける「PayPay(ペイペイ)」が優位にあると結論付ける。
 
 PayPayは、ペイサービスの中では後発でありながら、加盟店側の手数料を無料にするなどの施策も功を奏して、対応店舗を確実に増やしてきた。私たち消費者に対しても、さまざまなキャンペーンを繰り広げており、すでにアプリをダウンロードしたという方も多いに違いない。消費者に向けて「最大5%還元」(2020年6月30日まで)を打ち出している大がかりな還元事業もまた追い風になっている。

 現状では「日本全国で使える店舗が多いこと」と「還元率の高さ」で消費者は判断している状況だが、どのサービスの還元率も近いうちに現在のクレジットカード程度に落ち着くと著者は推測している。
 
 そこで注目したいのが、PayPayをはじめとするいわゆる“通信系”のキャッシュレスサービスだ。イオンやセブン・イレブンのような“流通系”のサービスもある一方で、通信系は対応してさえすれば「使う店を選ばない」という利点がある。

 今のところ、PayPayに続くのは大手通信キャリア・ドコモが手がける「d払い」や「iD」、IT大手による「楽天ペイ」だと著者は述べる。今後各社各サービスがどんな展開をみせるのかも注目しておくべきだろう。
 
 これからますますキャッシュレス生活の普及は進むと予想される。「実際に試してみた」という体験をもとにした本書は、水先案内人として「あなたにとって何が役立つのか」をわかりやすく教えてくれる。思い立ったが吉日、まずはその波に乗っておくべきかもしれない。

文=カネコシュウヘイ

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