累計発行部数660万部を突破した大人気コミックの前日譚がここに!

ライトノベル

更新日:2012/8/21

進撃の巨人 Before the fall

ハード : PC/iPhone/iPad 発売元 : 講談社
ジャンル:小説・エッセイ 購入元:電子文庫パブリ
著者名:諫山創 価格:540円

※最新の価格はストアでご確認ください。

人間は壁の外にいる「巨人」に恐れ、鳥かごの中(壁の内側)で生活を送っていた。工房で働く主人公のアンヘル・アールトネンは、壁の外を調査する調査団の武器を作っていた。しかし、誰も巨人の弱点を知らない。それゆえに、いまだ巨人を倒した者はおらず、人間はただ巨人に食われ無残に殺されるだけだった。数々の屍を乗り越え、アンヘルは巨人に対抗しうる「武器」と「装置」を開発・製作をし、改良を重ねていく――。

累計発行部数660万部を突破した大人気コミック、諌山創(いさやま・はじめ)原作の『進撃の巨人』の前日譚を、小説家・シナリオライターとして活躍中の涼風涼(すずかぜ・りょう)が描く、『進撃の巨人 Before the fall』!

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今作はコミックス版『進撃の巨人』よりも前の時間からスタートしています。登場人物はすべてオリジナル。コミックスを読んでいる方に、簡単に説明をすると「ウォールマリア陥落前の世界」です。「コミックスを読んでいないとわからないんじゃないの?」と感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、ご安心ください。『進撃の巨人』の設定・世界観がしっかりと書かれていますので、原作を知らなくても十分に楽しめます。

個人的に良かったな、と思ったのは、アンヘルの職業。兵士側で巨人を倒していくのかな? と思いきや、武器を作る職人。アンヘルが職人になったのは、兵士となった幼馴染のソルムとマリアを巨人という脅威から守るため。本編ではアンヘルの過去についてはさっと触れただけでしたが、いまや「発明王」という肩書きを持つほどのとても優秀な職人です。巨人に対抗するための武器(ブレード)や装置(後の立体起動装置となる)の発明・製作を行います。作っている描写や開発時に悩む姿、ちょっと無鉄砲なところなどなど――読んでいてすごくドキドキワクワク、そしてキュンとしました(笑)

原作ファンも、原作を知らない方でも、これを読めばたちまち『進撃の巨人』の世界に入ることができます。挿絵も原作の雰囲気がしっかりと出ていてとても良かったです。外伝としてはとても読みごたえのある1冊です。


表紙を捲ってすぐに美麗なイラストが登場。主人公のアンヘルが「巨人」に対抗すべく、何やら製作中の様子

目次。今まで見てきた数々のライトノベルの目次の中で一番美しいと思いました(笑)

「ま、いるかどうかも怪しいもんだが」というアンヘルの台詞から、「巨人」という存在をまだしっかりと認識していないことがうかがえます

最初のグロシーン(笑)、苦手な方はごめんなさい。描写が細かく、想像しただけで気持ち悪いですが好きなシーンです

グロシーン2。転がっている頭よりもマリアの美しさに私は目が釘付けでした